パテック フィリップに夢中

パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

2015新作 一覧

2015パテック フィリップのニューモデルで最も注目されたRef.5524カラトラバ パイロット トラベルタイム.。昨年のバーゼル全体でも大きな話題を集めて"Watch of the Basel World 2015"的な扱いだった異色?のモデル。良くも悪くもパテックらしくないルックスに賛否両論がバーゼル訪問前からチラチラ聞こえていた。数年前から先入観を持って現物を初見する弊害が嫌で、一切の事前情報を"見ざる聞かざる"で商談テーブルに就いた。

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PPJのN氏から「ハミルトンじゃありません!」と眼前に出されたRef.5524。その独特な風貌に様々なご意見とご感想が寄せられたことが想像できるジャブのようなコメントに苦笑しながら初見の印象は"これはこれで有り"だった。マット調の落ち着いた紺に近いブルーダイアル、同系色の蓄光塗料(スーパールミノバ)が塗布された時分針と無骨なアラビアインデックス、秒針(一部分)も青で統一されている。面白いのは他のトラベルタイム同様に2箇所の昼夜表示のディスクの夜部分が紺色なのだが文字盤と同色の為に夜間は完全に埋もれてしまう。6時位置のカレンダー表示サークルは3日飛ばしでなのでスッキリとした印象。ノーチラスプチコンRef.5712同様に1日だけレッド表示となっている。ケース径42mm、厚さ10.78mmはパテックとしてはデカ厚だがミリタリーテイストのこのタイムピースにはほど良いサイズ感だ。
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当初、全くルーツを持たない新機軸モデルと誤解されがちだったが、名称にカラトラバがついていることからも想像できるが遺伝子は1936年にの"Hour-angle" Wristwatch:時角腕時計(サイデロメーター)に遡る。1927年大西洋単独無着陸飛行(チャールズ・リンドバーグ)がなされるなど航空機の急速な発展期に、パイロットが夜間に正確な現在地を知る手立てとして恒星時(サイデラル・タイム)を基準とした正確な時角腕時計が求められた。これらの詳細はパテック社のプレスリリース(難解長文)を参照されたい。

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尚、画像上はPATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A. BANBERY)P.252に掲載されているリリースの説明モデルNo.170 383(1936年)である。一番短い針が300°チョイ、分針様の長針が7と8の間、秒針風が34とあり307度34分と読むらしい。時間表示に換算も出来て20時30分16秒となるようだ。ちなみに搭載エボーシュはルクルト製の19リーニュ(約43mm)の大型キャリバーでヴィクトラン・ピゲが手を加えている。

しかしいつも思うのだが時計と天体や天文学との結びつきとはかくも強いものかと・・最も古くは日時計だろうし、大航海時代におけるマリンクロノメーター開発競争等があった。時代が下ってもキャリバー89やスターキャリバー2000、セレスティアルなどなど実用性とはほぼ無縁ながらその機能開発は今なお留まるところを知らないようだ。作り手も買い手も男はマジでロマンチストですナァ・・
最近キャリバー89製作(コチラは楽しい)に関するパテック社の興味深い動画を見たが、その中でも天文知識の学習の重要性が語られている。
その後の技術革新で時角腕時計の出番は急速に無くなってしまうのだが当初はあくまでもアビエーター(飛行機野郎たち)の為の計器(道具)だった。その遺伝子を受け継いだ5524にはパイロットの名が冠されているが、あくまでもオマージュと理解すべきで現代においてはパッセンジャー(搭乗者)の時計としてトラベルタイム機能が与えられている。
ところで5524は顔的には上記の時角腕時計とは似ても似つかぬ顔をしている。むしろP.100掲載の下記左No.169 248(1918年)や右のNo.177 548(1925年)辺りからインスパイアされている様な気がする。分針の形状なども酷似している。恐らく当時の最先端技術開発の花形であったアビエーションワールドのストーリー性豊かなエピソードに連なる"Hour-angle" Wristwatch"を着想のコンセプトに、同時代のミリタリー顔をデザインソースにしたのでは・・
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従来のトラベルタイムとの大きな違いはローカルタイムの変更ボタンに特許取得されたロック機構が備わったことだ。一見刻みの入ったボタンなので捻じ込み?っぽいが単純に4分の1周回すことでプッシュ操作可能状態となる。元々この上下2ボタンは押し心地がソフトタッチで時計脱着の際などに気づかぬ内に時刻変更状態になってしまうとの指摘があった。右腕に着用されるレフティーの方は着用中に手首の返りで"あら!不思議?"てなことも起こりえた。Ref.5524ではこの手の不安がスマートに解消されている。
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ストラップは青系と相性のよいブラウンのマットカーフレザーにアイボリーステッチとどこまでもアヴィエータースタイルに徹している。極めつけは18金WGのクレビスプロングバックル(Clevis prong buckle:U字型のボルトピン付き連結器具に突き刺すピンで止めるバックル?)と名付けられた新設計のピンバックルでリリースによればパイロットが装着するパラシュート等を固定するハーネスの金具より着想を得ているそうだ。ちなみにこのバックル、通常のピンバックルと同価格なので結構お得感あり。※ストラップ価格は現在スイスに確認中だが別売エクストラサイズ対応は可能なようだ。
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Ref.5524G-001 カラトラバ パイロット トラベルタイム
ケース径:42mm(10-4時方向)ケース厚:10.78mm ラグ×美錠幅:21×18mm 防水:30m 
ケースバリエーション:WGのみ 
文字盤:ブルー バーニッシュド 蓄光塗料付ゴールド植字インデックス
ストラップ:ヴィンテージ ブラウン カーフレザー クレビスプロングバックル付き 
価格:税別 5,350,000円(税込 5,778,000円)2015年7月現在

スクリューバックの裏蓋のサファイアクリスタルバックからは入念に仕上げられたムーブメントを鑑賞する事が出来る。フルローター自動巻の裏スケルトンは半分しかムーブメントが可視できないので無理やり感があるのだがパテック フィリップは21金ローターそのものを主役にすべく見事な仕上げを施している。
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撮影当日は少々風邪気味(早朝登山サボリ過ぎ?)で後半画像はボロボロでんナァ~

Caliber 324 SC FUS

直径:31.0mm 厚み:4.9mm 部品点数:294個 石数:29個
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動 拘束角51°
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、ムーブについての過去記事はコチラから
又スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

ビブロ実測値(精度・振り角・ビートエラー)
文字盤上:+2~-5 288°~305° 0.1
 3時下:+1~-8 263°~284° 0.0
運針確認時間:58時間30分

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾



2009年発表の古典的な水平クラッチ コラムホィール手巻クロノグラフキャリバーのエンジンCH29-535 PSは、同年まずメンズに先駆けて婦人向けコンプリケーションRef.7071に搭載されデビューした。その名も"レディス ファースト クロノグラフ"。同モデルを皮切りにパテックは矢継ぎ早にレディス ファーストの名を冠した婦人用コンプリケーションを発表してゆく。このレディス複雑時計開発ストーリーは別の機会にぜひまた紹介したい。
新たなレディスマーケット開拓のマイルストーンとなったCH29-535 PSは、翌2010年にメンズモデルRef.5170に積み込まれ、まずはYG素材で発表。さらに3年後の2013年にはWG素材の白文字盤、昨年2015年には今回の紹介実機である同WG素材でダイアルデザイン違いの黒文字盤が登場した。
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この文字盤変更でパルスメーター(脈拍測定計)が無くなり、針の形状と色使いが微妙に変更されスッキリした。漆黒を背景にブレゲ数字インデックス、クロノ秒針を除く4本の針全てが鏡面仕上げされている為にブラックアウトした際は、真っ白のクロノ秒針と外周秒レールとサイズアップされた2カウンターのみが強烈に浮き出るインパクトたっぷりのスポーティな顔に仕上がっている。
同時に発表されたクロノ秒針がもう一本多いスプリットセコンドクロノグラフRef.5370Pと似通った色使い、サブダイアル比率、リーフの針形状、さらにベースキャリバーまで同じと来れば、下世話ながらお代は三分の一弱の血を分けた兄弟分と言えないだろうか・・・

運良く撮影がかなった白文字盤。イメージがかなり異なるので好き嫌いは、はっきり別れるところかも知れない。当店のスタッフでも若手になるほど黒人気となっている。個人的にはオーソドックスで落ち着いた印象のホワイトに惹かれ気味。どっちにしても贅沢な悩みには違いない。
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ホワイトダイアルはインデックスとペンシル形状の時分針と小秒針が鏡面、クロノ関連のセンター秒針と30分針が黒でまとめられている。よってブラックアウトになると下のように全部が暗転する。
ところで以前に掲載画像についてはデジタル処理を避けたい意向を表明した。しかし最近は誤解を招きそうな画像には必要に応じて修正を加えている。実は上画像のオリジナルは下である。文字盤の色目を確保した為にブラックアウト状態にしか写せなかった。
しかし実際の仕様と異なって見えるのは困る。そこでコンピューターにめっぽう強い当店スタッフの竹山のゴッドハンド?でたちまち下写真が上の写虚!となった。ちなみに珍しくハック機能が付いていたリューズにも手品?がチョッピリ・・・ ネタバレついでに黒文字盤も竹山謹製である。
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ちなみに必殺検品担当の岩田は、スクエア形状のプッシャー上下面が鏡面では無くヘアライン仕立てな事とリセットプッシャーの押し心地にすっかりやられてしまった様だ。
※本稿の作成中に2016年生産中止予定リストが届き、シルバリィホワイトダイアルのディスコンが決まった。残念だ!

Ref.5170G

ケース径:39.4mm ケース厚:10.9mm ラグ×美錠幅:21×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:WG(ブラック010ホワイト001
文字盤:エボニィ ブラック オパーリン010、シルバリィ ホワイト001 ゴールド植字ブレゲ数字インデックス
ストラップ:手縫いシャイニー(艶有)ブリリアントブラックアリゲーター 
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 9,110,000円(税込 9,838,800円)2015年7月現在

搭載キャリバーは何度見ても惚れ惚れする美人ムーブのCH 29-535 PS。古典的と言われる水平クラッチ(キャリングアーム方式)は美観に優れ、クロノ操作を見る楽しみを与えてくれる。ところがクロノグラフスタート時にドライビングホイール(A、クロノグラフ出車)と常に咬み合っているトランスミッションホイール(B、中間車)が、水平移動してクロノグラフホイール(C、クロノ秒針車)と噛み合う際に、タイミングによって歯先同士がぶつかるとクロノ秒針が針飛びや後退を起こす弱点がキャリングアームにはある。これを解消するためにパテック社ではクロノグラフ輪列(前述のA~C)に特許による新しい歯型曲線を採用している。その他にもコラムホイールカバー(D、偏心シャポー)やレバーやらハンマー等々あっちゃこっちゃに、これでもかと特許技術を投入することで、古典的美観はそのままに時代を先んずる革新的かつ独創的な手巻クロノグラフキャリバーを完成させている。
※パテック社によるCH29-535の解説は→コチラから
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Caliber CH 29-535 PS:コラムホイール搭載手巻クロノグラフムーブメント

直径:29.6mm 厚み:5.35mm 部品点数:269個 石数:33個 受け:11枚 
パワーリザーブ:最低65時間(クロノグラフ非作動時)クロノグラフ作動中は58時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:ブレゲ巻上ヒゲ
振動数:28,800振動

PATEK PHILIPPE 公式ページ 

文責:乾
Patek Philippe Internaional Magazine VolⅢ No.6 及び11

2016年3月12日現在
 5170G-010 店頭在庫あります
 5170G-001 お問合せ下さい
(パテック フィリップ在庫管理担当  岡田)

新年あけましておめでとうございます。2016年頭のブログは書こう書こうと思いつつ半年前のパテックスタート後、相次いで早々と皆嫁いでしまったクロノグラフ達。昨年末に久々に入荷したのが心待ちにしていた手巻のシンプルクロノグラフ。きっと書き出せばきりが無い事になりそうだが・・・

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パシャ、パシャ・・いつのまにかスマホの撮影会になってしまった年末のカサブランカ。しかも文字盤ではなく裏蓋側。スタッフ全員が見惚れてしまう。それほどに美しいパテック フィリップの手巻クロノグラフムーブメント。初入荷のRef.5170は今年発表のWGニューダイアルである漆黒2カウンターの実にシンプルな顔である。スタートストップのプッシャーの感触はしっかり感を保ったしっとり系、リセットは触れれば戻るという春風のように柔らかいタッチである。

意外な事にマニュファクチュールのキングであるパテック フィリップは正確に言えば自社製クロノグラフムーブメントをつい最近まで持たずエボーシュ(素材ムーブメントサプライヤー)を自社の高度な技術で仕上げるスタイルを採用してきた。
まず最初のエボーシュとして1900年代前半にクロノグラフを含む大量のベースムーブメントをパテックに供給していたジュー渓谷ル・サンティエの"ヴィクトラン・ピゲ"が、同社の腕時計黎明期に非常に大きな役割を果たしてきた。著名コレクターのグレイブス氏やパッカード氏の特注複雑時計もピゲ家三代(創業者ヴィクトラン、息子ジャン、孫アンリ・ダニエル)の時計師が中心になって作り上げている。

今回は実機の紹介の前にパテック フィリップの輝かしいクロノグラフの歴史について100年を超えるエボーシュの時代と、近年急速に進められた完全マニュファクチュール化について記しておきたい。
1929年以降のクロノグラフエボーシュはバルジュー社のValjoux23vzに変更され、1941年に記念碑的タイムピースとなる永久カレンダー・ムーンフェイズ・クロノグラフRef.1518が誕生した。その後継モデルRef.2499も伝説的モデルとして人気を博したが、Valjoux23vzのパテック社におけるストックが尽きた1985年に生産終了となった。
次に後続キャリバーの役目をになったのが最終エボーシュとなったヌーベル・レマニア社のパテック専用に特別生産されたキャリバーCH27-70である。1986年発表の永久カレンダークロノグラフRef.3970に初搭載されたヌーベル・レマニアの名キャリバーCH27-70は、様々な派生キャリバーを伴って最終2011年まで26年間活躍する伝説的エボーシュとなった。
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少し画像が見辛いが手巻クロノグラフキャリバーというのはどれも良く似ている。そして美しい。機械式時計に初めて接する人でも見惚れてしまう魅力を放っている。これは他エボーシュにも共通だ。ただパテックに特徴的なのは最も古いヴィクトラン・ピゲ時代からずっとコラムホイールをカバー付で採用し続けている事である。

2005年にパテックのクロノグラフは転機を迎える。完全自社開発・製造(マニュファクチュール)の世界最薄コラムホイール式スプリット秒針クロノグラフキャリバーCHR27-525PSを搭載したRef.5959Pが発表される。完全自社化の背景にはヌーベル・レマニア社を傘下に置くスウォッチグループのグループ外企業へのムーブメント供給制限方針があった。元々スプリット秒針クロノグラフ機構をはじめ複雑機構を自社生産していたパテック社にとってエボーシュ調達方式から完全自社生産への切り替えに困難は無かったとフィリップ・スターン名誉会長は語っている。
自社化2年目の2006年には全く趣の異なる自動巻+垂直クラッチの自社製クロノグラフ・キャリバーCH28-520を発表。さらに2009年には前述のレマニア製人気キャリバーCH27-70の後継機として自社製化したCH29-535(冒頭の画像)を発表して自社クロノ3部作をわずか4年で完成。その後は毎年のようにこれらの派生キャリバーを発表し製品化がなされ2012年からは全クロノグラフモデルが自社製となっている。

今回も長々となり実機は後日第2部でご紹介に。それにつけても5170の源流ともいえるレマニア時代の手巻クロノRef.5070、初出の1998年の価格が確か500万円弱だった記憶があり、個人的に販売実績もあった思い入れのあるモデル。借金してでも愛機にしておくべきだった・・・後の祭りはいつもむなしい

実機編(後半)につづく

文責:乾
主な出典
Wristwataches Martin Huber & Alan Banbery
Patek Philippe International Magazine Volume Ⅲ Number 9

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やっと入荷!嫁ぎ先未定!店頭展示中!早い者勝ち! 
いやいや早とちりしてはいけない。画像は決して幻の希少モデル5711/1Aではない。今年新たなサイズとして追加されたケース径35.2mmのノーチラスのニューフェイス。
名称はLadies Automatic Nautilusとなっているがバーゼルでの初見はボーイズサイズ登場の印象だった。
それにしても御婦人はノーチラス3針モデルに関して優遇されている。まずクォーツで32mm、自動巻で既に33.6mmないし33.5mmの様々な素材、ストラップ&ブレスがあり、文字盤バリエーションも多彩だ。今回のニューフェイスはローズゴールドのブレスレットでもダイアル違いで2モデル用意されており全18種類(全て3針)から選び放題だ。ただ画像のステンレス1型を例外として最低でもベゼルにはダイア装飾が施されており、スポーツに徹したソリッドなレディスノーチラスは初お目見えだ。
文字盤の青もこれまでに無かった色目でメンズSSの青のようなグレーイッシュなブルーではなく少し明る目。バーインデックスと12時のアラビア書体、針とウェーブ状の文字盤の地模様は現行モデルを完全に踏襲している。
物はためしと手のひらサイズ27.5cmの大男が試着してみた。どうにか手のひらを通過しバックルも普通に留まる。ただ痛くはないが1コマ足しが良いかもしれない感じだ。標準体格までの男性なら着用についてはまずまず可能と思われる。但し、35.2mmというカタログ表記よりも印象は小さ目なので、サイズバランスが取れる男性に限ってならば是非お勧めだ。ちなみに当店男性スタッフ竹山の細腕には誂えたようにピッタリだった。
女性ならば、敢えてダイアレス仕様でマニッシュに着けたいが「ロレックスはチョット・・」という方にお勧めしたい。ただし、メンズの5711と違ってリューズは捻じ込み仕様では無いので水没は厳禁である。尚、ムーブメントはメンズと同じCal.324SC系(関連記事コチラ)をスケルトンバックで積んでおり、価格も5711/1Aと全く同じである。
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Ref.7118/1A-001
ケース径:35.2mm(10時ー4時方向) ケース厚:8.62mm
防水:6気圧
ケースバリエーション:SSの他にRG(別文字盤有) 
文字盤:ブルーオパーリン 夜光付ゴールド植字インデックス
価格:税別 2,790,000円(税込 3,013,200円)2015年7月現在

Caliber 324 S C/386
直径:27.0mm 厚み:3.57mm 部品点数:217個 石数:29個 受け:6枚
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾
※時間に追われ余裕無く、画像に心模様が見事に写ってしまいますナア・・・

2016年3月12日現在
7118/1A-001  店頭在庫有ります
(パテック フィリップ在庫管理担当 岡田)

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パテック フィリップに限らず、時計の裏や表に蝶番(ヒンジ)で留められた開閉式の蓋を持つものは、ハンターケースと呼ばれる。そのルーツは1900年代前半まで英国紳士(貴族?)が狩猟時(ハンティング)に持ち歩いた懐中時計が、屋外のホコリや損傷からプロテクトされるためのヒンジ付カバーを9時位置(開閉ボタンが仕込まれたリューズが3時位置)に備えていたことによる。恐らく英国で古くから盛んであったフライフィッシングなどでも愛用されていたに違いない。いづれにしても当時は何ともスノッブで優雅な時が刻まれていたようだ。
少し時代が下って第一次世界大戦時代。塹壕(トレンチ)で近代戦の指揮を執る将校(オフィサー)にとっては迅速な時刻確認が必要不可欠であった。当時腕時計はまだ黎明期、しかし懐中時計ではまどろっこしい。そこで屋外向けハンターケース(蓋付懐中)の天地両側に耳(ラグ)をロー付けして武骨な貫通両ネジでストラップを強引に固定するという乱暴な腕時計化がなされたようだ。
このラグ及び両ネジを有するコレクションが、現在オフィサータイプと呼ばれているが、レディスも含めて蓋の無い物が殆どの中で、ヒンジ付裏蓋がついた由緒正しきオフィサー中のオフィサーが2009年発表の5153である。
正確には5159,5160(永久カレンダー)、5213(永久カレンダー&ミニットリピーター)も蓋仲間だが、明日をも知れぬ塹壕の戦士に永久カレンダーはジョークだし、標的にしてくれの鳴り物などはいかがなものかと・・・

今回のご紹介は本年度素材追加されたローズゴールドモデルの初入荷。文字盤中央には手仕上げの楔状のギョーシェ、デザインシンクロしたシャープな楔状インデックスとエッジの効いたドーフィン針。それらのバランスが絶妙で華やか、かつ落ち着いた実にいい顔である。この時計は不思議ながら日々見る度にハンサム度が増してゆくような気がする。まあ実は好みだったという事で・・・
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リューズはこれまた懐中時計では定番のオニオン(玉葱型)で、ヒンジはそのリューズ回りに巧妙に付けられており微妙な盛り上がりが絶妙にリューズガードの役割をしている。裏蓋の内側にはブランドロゴ、18金各種ホールマーク等がバランス良く刻印されているが、パテックには珍しい事にケースNoとリファレンスNoも表現されている。そのため蓋が閉じられた状態のケース表面には一切の情報装飾が無いスッピンだ。
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パテックのフォールディングバックルは実用性が高い。全く初めて見る形式で、画像の切込みが6箇所ある円形のリングが固定されずに自由に動ける状態でセンターの2箇所切込みがあるパーツで外れないようなっている。この雄部分に単純に穴が開けられただけの雌部分がしっかりはまる。6箇所の切込みの収縮が味噌で開閉時の摩耗はかなり少ないと思われる。単純な構造なので壊れにくいが脱着の安心感はしっかりある。
細かい記載がないので特許部分がどこか判然としないが1979年にこのクラスプは特許登録されている。
ただ、便利で時計着脱時の落下が防げるフォールディングクラスプではあるが、オフィサーの生まれた経緯からすればバックルも単純粗野な通常タイプで貫通両ネジ仕様のオフィサー用?バックルがふさわしいと個人的には思うのだが・・・

Ref.5153R-001
ケース径:38mm ケース厚:9.70mm ラグ×美錠幅:20×16mm 防水:3気圧
ケースバリエーション:RGの他にYGWG別ダイアル有) 
文字盤:シルバーリィオパーリン センターに手仕上げギョーシェ装飾 ゴールド植字インデックス
ストラップ:シャイニー(艶有)チョコレートブラウンアリゲーター(手縫い)
価格:税別 3,890,000円(税込 4,201,200円)2015年7月現在

Caliber 324 S C/393

直径:27.0mm 厚み:3.3mm 部品点数:213個 石数:29個 受け:6枚
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、ムーブについての過去記事はコチラから
又スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾

2016年3月12日現在
5153R-001   店頭在庫あります
(パテック フィリップ在庫管理担当 岡田)



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175周年記念の精力的なコレクション群を発表した翌年になる2015年、パテックは寡作との下馬評があった。ところが蓋を開ければ今年度バーゼル会場の話題をさらった感のあったパイロットウオッチに始まり、多種多様な新作で大豊作の年であった。生産数量に限りがあるし当店の拘りと・・・台所事情など複雑に絡み合った発注分が、9月頃から5か月位かけて順次納品されてくる。
で、当店の一本目としてゴンドーロ手巻スモセコの5124のWGの青ダイアルが先日入荷。2008年にニューモデルとして発表されたヴィンテージローズ文字盤が、7年を経て新色ダイアルにチェンジされイメージ一新となった。パッと見た感じは2013年新作の人気モデル8日巻ゴンドーロ5200Gの青文字盤のシンプル盤と言う印象。ちなみに価格は半分弱である。

さてゴンドーロの名前の由来は良く知られていて1900年台前半にブラジルの高級時計宝飾店ゴンドーロ&ラブリオ社向けに多種多数の時計を"CHRONOMETRO GONDOLO"と称して製造納入していたことから来ている。此処までは良く書きこまれるエピソード。
次に触れられることの多いデザインとアールデコのご関係が微妙に曖昧。今年頂いた"コレクション・ブック パテック フィリップ"から引用すれば
「ゴンドーロは、レクタングラー型、トノー型、クッション型など、ラウンド型以外のパテック フィリップのタイムピースのコレクションです。厳密な幾何学図形、ピュアなライン、時を超越したスタイル・・・により、ゴンドーロ・コレクションはパテック フィリップの歴史上重要なアール・デコの精神を現代に蘇らせるモデルとなって・・」となっている。
まずデザイン的にラウンド以外となっているが、ゴールデンイエリプスやノーチラス、アクアノート、T4は恐らく過去のアーカイブデザインでは無いので例外別枠という事なのか。
で、次にアールデコを色々調べてみたが芸術音痴にはサッパリ合点がいかない。代表的な建築物はニューヨークの摩天楼(エンパイアステートビルやロックフェラーセンター等)、日本なら最近取り壊しと保存で話題な大阪心斎橋大丸本店ビル等らしいのだが、その関連性について上手く説明が叶わない。
しかたがないので6月のグランドオープンの装飾(もとい蔵書?)として購入したPATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A.BANREY)を開く。まず現代版クロノメトロゴンドーロ5098のオリジナルらしき物が1920年代で出てくる。さらに5124タイプの原型っぽいのも1929年とかに出現。但しゴンドーロ社向けではなさそうである。本質は置いといて想像するに、アール・デコ様式全盛期に採用されてヒットしたデザインを起源に持つ特徴的な不滅のスタイルがゴンドーロという事にしておこう。
注:興味深い参考画像のスキャン転載についてはパクリンピックの時節柄、遠慮しときます。

Ref.5124G-011
ケース径:33.4×43mm ケース厚:7.38mm ラグ×美錠幅:22×16mm 防水:3気圧
ケースバリエーション:WGの他にYG 
文字盤:ブルーサンバースト ゴールド植字インデックス
ストラップ:シャイニー(艶有)ネイビーブルーアリゲーター
価格:税別 2,970,000円(税込 3,207,600円)2017年8月現在


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Caliber 25-21 REC PS

ムー ブメントは、2007年復刻モデルとして発表されたトノー型の傑作モデル"クロノメトロゴンドーロ"の為に専用開発された角型手巻の新キャリバー25-21 REC のスモールセコンドバージョンである。さらに遡れば1934年から1967年まで製造されたCal.9-90(下:1951年製)に酷似している。元々の画像は天地が逆、文字が倒立するが上との比較でくるりと回した。でもなぜか最下辺の9-90は上を向いている。(2016/11/13加筆と画像追加)
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面白いのは御本家クロノメトロゴンドーロの
キャリバー鑑賞用裏スケルトン窓とトノー形状の裏蓋とのサイズバランスには少し戸惑いを覚えるが、5214ではケースとキャリバー双方の形とサイズに親和性が高い為に、むしろ専用ムーブ感を強く感じる事である。
ところで本稿を書きながら気づいたのだが2番車受けの刻印。これまで"FIVE POSITIONS(5姿勢)"しか撮っていないのだが、"SIX POSITIONS"とある。これは全在庫をチェックですね。結果は次回にでも・・
いづれにせよ2モデル限定の少量生産希少エンジンゆえに時計の
お値段は当然・・・それなり・・・・となります。

サイズ:24.6×21.5mm 厚み:2.57mm
部品点数:142個 石数:18個 パワーリザーブ:44時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製) 振動数:28,800振動
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾 Wristwataches Martin Huber & Alan Banbery P.129(2016/11/13加筆)

2017年9月12日 現在
5124G-011 予約対応となっています
5124J-001 店頭在庫あります
(パテック フィリップ在庫管理担当 岡田)

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カサブランカ奈良

〒630-8013 奈良市三条大路1-1-90-101
営業時間 / AM11:00~PM8:00
定休日 / 水曜日 TEL / 0742-32-5555
ホームページ / http://www.tokeinara.com/

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