パテック フィリップに夢中

パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

5396R-011運命?の年次カレンダー

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カーン!乾いた音が店中に響く。7月末の閉店作業中の出来事。時計を扱い始めて20数年になるが、此処まで見事な落下はやらかした事はもとより見た事もない。パテック フィリップのショップ イン ショップの設計で最後の最後まで揉め続けたのが床の材質。万が一の事を考慮して当初はフローリングベースでスタートしたが、紆余曲折やどんでん返しで最終的にはパテック社の強い希望を飲みスペイン産の大理石全面敷き詰めとなった。

いかにサファイアガラスが硬いとはいえ最低でも欠けは覚悟。髭ゼンマイの変形、ケース交換を要する強度な打痕、もちろん分解掃除は必須・・・真っ白な頭で時計を見る。
ところが・・・ガラスには大きな割れも欠けすら無い。取り敢えず運針もしている。ケース部分とフォールディングバックル部分は保護フィルムでラッピングされているので剥がして点検。驚いたことに5時と11時のラグ裏側に若干の変形を伴う打痕のみ。外見上の損傷はそれだけだった。冷間鍛造のお陰か奇跡的な軽傷だが売り物にするにはポリッシュ(磨き上げ)だけでは無理、やはりケース交換が必須なのは明らかだった。
次いでビブロテスターでムーブメントを点検、これもまた信じられない程に全く正常値。変形を伴う過激な衝撃に耐えてしまったスピロマックス髭ゼンマイに妙に感心しつつ・・・・着用と使用には問題が無いが、このままでは売れないナァ・・・
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かくして5396は運命の我が愛機となり「パテックは高級時計だが結構壊れにくい!」なるやせ我慢のセールストークを生む事になった。
※今回の撮影は愛用機撮影の為、微細な傷・ホコリ等多々です。落下の損傷度合いは運が全てです。真似は厳禁!

さて1996年に特許取得を受けて発表されたその年次カレンダーの技術的な特徴を列記すると(すべて受け売り、まあ良く書かれている情報ですが・・)
1、他ブランドで従来から良く使われた永久カレンダーの閏年機構を外すのではなくて、全く新しい年次カレンダー専用モジュールを開発し特許化した。
2、文字盤レイアウトの自由度を損なう大ぶりなレバーやカムを極力使わず、または小型化して可能な限り歯車で構成。
3、2のデメリットとして構成パーツ(歯車類)の増加よる輪列の負荷増に対応する為に主に2つの工夫が施されている。
その1:そもそもトルクがしっかりしたベースムーブメントと組み合わせて安定した動作を確保
その2:他ブランドが追随出来ないパテックならではの仕上げ技術によって歯車を磨き上げて負荷そのものを低減。
ところで興味深いのは年次機構の開発以降、パテックはリピーターやクロノグラフに組込む永久カレンダーモジュールにもその長所を反映させている事である。ご興味ある方はクロノスの記事をご参考に。

それにしても発売20年弱で年次はバリエーションが凄い。2015カタログには12Refで36もの顔が掲載されており今やパテック フィリップを代表するモデルとなっている。
デザインは大きく3つあって、1996年のデビューモデルのデザインを受け継ぐ左右2つ目玉針表示の系統。曜日、日付、月の表示窓が文字盤上部に弓状に並ぶモダンな顔。さらに文字盤センター上部に曜日と月の表示窓が左右に寄り目のインライン配置で並ぶダブルギッシェのスタイルで愛機5396はこのタイプ。この顔は1960年代後半の閏年表示の無い永久カレンダーあたりがルーツと思われる。面白いのはこの3つは顔だけでなくケースの形状も異なっている為に三者三様の個性が有り、好き嫌いはあっても人気は甲乙つけがたい。

さて着用2か月の感想。見る度に美しいのは当たり前としてローズゴールドの色目が柔らかく嫌味が無い。ストラップ&バックルは長さ固定の6時側が少し長いようで時計が12時側に逃げ気味なので6時側と12時側をひっくり返して着用している。ベストは6時側のみ1cm短い寸短に交換する贅沢仕様が良いと思うがチョット踏み切れない。

Ref.5396R-011年次カレンダー
ケース径:38.5mm ケース厚:11.2mm ラグ×美錠幅:21×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:RGの他にWG ※2016年発表の別ダイアル記事
文字盤:シルバーリィ オパーリン ゴールド植字インデックス
ストラップ:シャイニィ(艶有)チョコレートアリゲーター 
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:お問い合わせください

搭載キャリバーは21金フルローターを採用したパテックを代表する自動巻きCal324に年次カレンダーモジュールを組込んでいる。
カレンダー系の操作は禁止時間帯等あって気を使うが、パテックの場合は殆どの物が午前6時(例外あり)に時刻を合わせてプッシュ操作を行う。ムーンフェイズはいつもネット検索して確認していたが、パテックHP内にある確認ページが結構便利である。
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個人的にフルローター自動巻きの裏スケルトンには一抹の気色悪さをいつも感じてしまう。ただパテックの場合はローターの仕上げが尋常でなく美しい。接写しながら改めてそれを感じた。PCモニター画像ではそれを表現しきれていない。デジ一眼のモニター画面では惚れ惚れする輝きと色気があったのだが・・・

Caliber 324 S QA LU 24H/303

直径:33.3mm 厚み:5.78mm 部品点数:347個 石数:34個 受け:10枚 
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動 
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾

2017年9月12日現在
5396R-011 お問い合わせください
5396G-011 店頭在庫有ります

*淡々と書いているけれど、この時の落ち込み様は半端じゃなかった。ショツクの余り、頭は垂れるばかりで食欲も無く、寝込むのではないか?が一週間続きましたね。
優柔不断な性格に、神様も呆れての事の流れ...めでたし、目出度し

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