パテック フィリップに夢中

パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

5164A アクアノート トラベルタイム

ディスコン発表のあったワールドタイムRef.5130の紹介時にも触れた1959年特許取得されたタイムゾーン・ウオッチ。天才時計師ルイ・コティエ氏によって考案されたこの画期的機構をベースに開発されたのが1997年発表のトラベルタイム。現行ライナップはメンズが今回紹介のアクアノートRef.5164とノーチラスステンレスRef.5990の2型に、昨年の2015バーゼルワールドで話題を集めた大型新人カラトラバ パイロット トラベルタイムRef.5524がメンバー入り。レディスはカラトラバRef.7134の1型だったが残念ながらこちらは2016年製造中止リスト入りした。

タイムゾーン機構搭載モデルとしては特許取得年の1959年に製造が始まったメンズカラトラバRef.2597HSからその歴史が始まっている。
左が1959年、右1962年で左右個体違いらしい。らしいとはまた無責任な・・・英文読解力不足ゆえご容赦下さい。左の4時を指す母国時間表示時針は変色しているが元々青焼(ブルースティール)仕様で18金針とそれは美しいコントラストをなしていた事だろう。
2/5追記ー最近発行されたジュネーブのパテック フィリップ・ミュージアム完全カタログ英語版によれば左右品番は同じながら左の個体にはホームタイムを示す第二の時針が無く、単純に通常時針をローカルタイムに上下プッシュボタンで調整する初期型であることがわかった。
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大きく時代は下って1997年にトラベルタイムの新名称でこの機構を備えたモデルがメンズRef.5034(-2000?)、レディスRef.4864(-2005)がペアデザインで発表された。その後モダンなデザインのRef.5134(2001-2009)なども展開するが一旦シリーズは全廃となる。個人的にはこれら第一世代トラベル系のケース及びダイアルデザインには正直かなり戸惑いを感じていた。今画像で見直してもその違和感は変わっていないので敢えて画像は載せません。機能が独創的かつ操作性に優れていただけに少々残念ではあった。

2年の冬眠期間を経て、新生トラベルタイム Ref.5164が2011年に発表された。ステンレスケース、コンポジット《トロピカル》(ラバー)ストラップに加えて12気圧防水とタイムゾーン機能の組み合わせは実用面で相性抜群であり、海外を日々飛び回る現代のビジネスマンに最強のデイリーユースパテックを提供した。
何よりも素晴らしいのは1997年に誕生するや一躍人気シリーズとなったアクアノートの顔が与えられた事である。コンポジット《トロピカル》ストラップ表面パターンと呼応するかの文字盤上の浮かし彫り(エンボス)パターン、さらに6時位置のカレンダーサークル内の掘り紋様が地球儀の経線っぽくてタイムゾーン機能を謳うこの時計にはこの上なくピッタリである。申し分のない機能と実用性に加えてデザインそのものも人気のベストセラーモデルとなっている。シンプルな3針モデルも人気があって良いけれどアクアノートはトラベルタイムの顔を断然お勧めしたい。
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既に紹介したワールドタイムとトラベルタイムはまるで双子のようである。いづれも1960年代のどこか辺りから生産された気配が無くなりスイス機械式時計の暗黒期30数年(まるでタイムトンネルのようだ!)を隔てた1997年にトラベルタイムがまず復活。この技術をさらに進化させた1999年の特許を基に2000年には現代版ワールドタイムRef.5110が登場している。時系列でみるとトラベルは新生ワールド誕生の伏線(準備体操?)だったのかもしれない。

使い方はいたって簡単。左側の時針(ローカル)の下には隠されたホームタイム時針があるが今現在はどちらも日本時間の19日の午前1時状態。4時と8時あたりにある小窓がともに濃紺で夜を示している。10時位置のプッシュを8回押すと時針(ローカル)が反時計回りに進み右の表示となる。スケルトンになったホームタイム時針が午前1時に残ったまま時針(ローカル)は5時を指し左側の小窓が左上隅に濃紺をわずかに残して白くなり昼間を表現している。日付も1日戻って18日夕方5時のスイス時間となっている。日付変更線を跨がない限りは西方向は10時プッシュで遅らせ、東方向は8時プッシュで進めるだけだ。
では問題です。日本と12時間の時差があるチリにアメリカ経由で飛んだ場合の操作は?またその時の表示は?
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パテックフィリップマガジン掲載のデュアルタイムゾーン機構の展開図。2個のプッシュボタンに連動するのは10時ごろにある現地時刻表示時針(ローカル)、左側の現地昼夜表示ディスク及びカレンダーの3者であるが、ムーブメントの動きからは切り離されているので分・秒の精度には一切影響が及ばない。
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横っ面は質実剛健そのものでパテックの全シリーズの中で最も無骨ではないか。ベゼル上面と同様に小傷の目立ちにくいサテンフニッシュが採用された実用性重視設計である。左側のプッシュはカレンダーの早送り調整ボタンで時針(ローカル)が午後10時から翌朝午前2時までの4時間が操作禁止時間帯となっている。
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バックルは独特な両観音開きとなっている。大抵のブランドが単純なバネを使った構造で耐久性と信頼感に今一つ不安がある中で、パテック フィリップは頑丈な本体そのものをバネとして利用し相互にしっかり凹凸が咬み合う非常に秀逸な方式を採用している。ストラップ調整は潔くカットするので伸ばす場合は新規購入となる。心理的なメタボ抑制効果が・・
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Ref.5164A-001
ケース径:40.8mm(10-4時方向)ケース厚:10.2mm ラグ×美錠幅:21×18mm
防水:120m ねじ込みリューズ仕様
ケースバリエーション:SSのみ 
文字盤:ブラックエンボス 蓄光塗料付ゴールド植字インデックス
ストラップ:ブラックコンポジット《トロピカル》ストラップ(ラバー)アクアノート フォールドオーバー クラスプ付き 
価格:税別 3,820,000円(税込 4,125,600円)2015年7月現在

120m防水を生むスクリューバックの裏蓋のサファイアクリスタルバックからは入念に仕上げられたムーブメントを鑑賞する事が出来る。実用性最重視であってもゼンマイ心を忘れないパテック流のおもてなし。フルローター自動巻の裏スケルトンは半分しかムーブメントが可視できないので無理やり感があるのだがパテック フィリップは21金ローターそのものを主役にすべく見事な仕上げを施している。
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Caliber 324 SC FUS

直径:31.0mm 厚み:4.9mm 部品点数:294個 石数:29個
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、ムーブについての過去記事はコチラから
又スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾
PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE Vol.Ⅲ No.6
PATEK PHILIPPE GENEVE (M.Huber & A.Banbery)

2016年3月12日現在
5164A-001  店頭在庫有ります
(パテック フィリプ在庫管理担当 岡田)


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