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パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

5140P-013 希少なダイヤインデックス永久カレンダー

永久カレンダーはパテック フィリップの定番商品である。まあ他にも定番は一杯有りすぎるが・・
昨今は年次カレンダーがその人気の高まりと共にカレンダー系看板商品の座を脅かそうとしている。そんな中で2016年の今年、永久カレンダーラインナップに大胆な見直しが行われた。
主力のラウンドケースRef.5140とクッションケースのRef.5940で5型整理、1型追加。日付がレトログラードするセンターセコンドタイプ6型の内、2型が文字盤変更や素材変更を受けた。ニューフェースとして少し大ぶりでモダンなラウンドケースのRef.5327が3色発表され、昨年14型あった永久カレンダー(他の複雑機構が無い)は、選手交代しながら今年度13モデルとなった。他の高級ブランドでは一番多いAPでも7モデル、バシュロンやブレゲ等それ以外では数モデルしか無い。パテックの充実ぶりは突出している。
バーゼル商談時のヒアリングでは欧米は新しい39mm径の新型5327が人気で、日本は逆に小ぶりな従来の37.2mmのRef.5140及び5940の大量ディスコンが惜しまれ、貴重なプラチナモデルの追加ダイアルが好評だったらしい。確かにチャコールグレーサンバーストと命名された新文字盤には得も言われぬ魅力を感じた。

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しかし、首の皮一枚で残留した上のRef.5140P-013エボニーブラックのダイヤモデルには捨てがたい魅力がある。まずパテックはレディスも含めてコレクション全体でダイヤインデックスが殆ど無い。メンズに限れば2型(52975298)あるがどちらもベゼルがダイヤであり、純粋なインデックスダイヤのみは、意外な事に2014年発表のこのモデルだけである。
で、この10個のプリンセスダイヤと12時位置のバゲットダイヤ2個のお値段がジェムセット代含めて、計算上でたったの税込216,000円なのである。パテックのダイヤモンドはクラリティーがIF(インターナリィフローレス:内部無傷)以上でカラーはG以上、カットもベリーグッド以上に厳選されているので、これはお買い得と言わざるを得ない。小ぶりなケース直径は女性の腕にも充分乗っかるだろう。

永久カレンダーに関しては既に一度Ref.5940で取り上げ、その輝かしい生い立ち始め一通り紹介済みであるので、本稿ではその際紹介が手薄であった1930年代から現代に至る中での記念碑的タイムピースに関して文字盤デザインを切り口として見てゆきたい。
まず最初が1937年発表のRef.96(No.860 182:下画像)は日付が一箇月でレトログラードする機構を備えており現行の永久ラインナップにも多数この顔があるが、クンロクの系譜に連なるRef.5496(2011年にプラチナで発表)がその遺伝子を最も強く受け継いでいる。
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そしてパテックの永久カレンダー腕時計史上の最も代表的な顔であるダブルギッシェスタイルの元祖が1941年誕生のRef.1526(下画像)である。このモデルはパテックで初めて"シリーズ生産"された永久カレンダーでもある。この顔は後述の1985年に永久カレンダーの新時代を切り開く事になるRef.3940が登場するまで、クォーツショックによるスイス機械式時計の暗黒時代をも乗り越えて40年以上も採用され続けるアイコニックフェースとなった。その貴重なデザイン遺伝子は実用カレンダーの大黒柱である年次カレンダーのRef.5396に脈々と息づいている。尚、初代Ref.1526はブレゲ数字ではない正対書体のアラビア数字インデックスが12,2,4,8,10時に植字されており、今年5396にブレゲインデックスで文字盤追加されたRGWGの原点とも取れるが、両者の印象はかなり異なる。
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スイスの高級機械式時計復活の狼煙とも言える極薄型自動巻き永久カレンダーが1985年発表のRef.3940である。搭載キャリバーは1977年にわずか6ヶ月で開発された22金偏心マイクロローター採用のベースムーブ厚2.53mmのCal.240。
ダイアルデザインはクラシックテイストながら意外にも過去のアーカイブに依らない全く新しいオリジナルフェースが与えられた。すなわち3時位置に同軸で月と閏年、9時に同軸の曜日と24時間表示、そして6時位置には日付に加えて月齢がまとめられた三つ目玉のレイアウト。キャリバーの特性上5時のオフセット位置にしか配置出来ない秒針は省略された。
ところでチューリッヒのブランドブティックが立ち並ぶショッピングストリート"バーンホーフシュトラーセ(駅前通り)"には1760年創業の老舗時計店の"BEYER"がある。同店は1985年に創業225年(実に中途半端なアニバーサリー)の記念限定としてRef.3940の初出荷分25ピースをダブルネームに加えてパテックでは極めて稀な限定シリアルが文字盤にプリントされたユニークピースを販売している(Mov.No.770001-770025)。ちなみにNo.1(下画像)はチューリッヒの同店地下にある時計博物館に展示されている。このミュージアムは時計好きとりわけパテック愛好家には実に楽しい施設である。またコンパクトなスペースに日時計や水時計といった原始的タイムピースから機械式時計はもちろん現代の電気的時計まで順を追って展示されており初心者も楽しめるので同地を訪れられる際には是非覗かれる事をお勧めする。
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脱線から話を戻す。20年の長きに渡って製造されたRef.3940も2006年に現行のRef.5140へと移行された。ケース径は37.2mmと1.2mm拡大されたがダイアルデザインはほぼ踏襲された。これ以降Cal.240+永久カレンダーの組み合わせで派生兄弟姉妹モデルとしてクルドパリRef.5139(2008年)、クッション5940とレディス7140(共に2012年)がラインナップされた。今やパテックを代表するこの顔は今年新たにRef.5327が発表されたことから見て、鉄板顔として永久?に継続されそうだ。
昨今、有名無名を問わずETA社のエボーシュ供給制限対策、或いはそれに乗じたかのドサクサ作戦感もある自称マニュファクチュールの乱立で、様々な新しいムーブメントの百出状況にある。そんな中パテックは手巻Cal.215と極薄自動巻Cal.240に1985年から40年以上の熟成を重ねており、ダイアルデザインも本当に長寿命である。保有コレクションを陳腐化させないこのポリシーが王道であるが、歴史と重厚すぎるブランドのアーカイブを有するパテックの様なメゾンでなければその実現は困難だ。
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パテックのプラチナモデルはWGや時にはSSと見分けがつくように通常ケースの6時位置に小粒なラウンドダイヤモンドが埋められている。6時側の理由は着用しているオーナーからは視認出来ても対面する相手には見せないという奥ゆかしい紳士的な配慮からだ。ところが上画像の様にこの永久プラチナでは6時位置にムーンフェイズ調整コレクターが有ってダイヤが見当たらない。
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お恥ずかしい事に撮影するまで気付かなかったが、ケース12時側のセンターにダイア、その左には日付、右には月の各調整コレクターが配置されている。まあ文字盤のダイアを隠せないのでどちら側でも良いのだろうが・・・
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そして薄さが際立つ9時側ケースサイドセンターには曜日調整コレクターが陣取っている。

Ref.5140Pー013 自動巻永久カレンダー
ケース径:37.2mm ケース厚:8.8mm ラグ×美錠幅:19×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:PTのみ(別文字盤有) 
文字盤: エボニー ブラック サンバースト 2個のバゲットカットと10個のプリンセスカットのダイヤモンドインデックス
ストラップ:シャイニー(艶有)ブラックアリゲーター
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
裏蓋:サファイアクリスタルバックにて出荷 ノーマルケースバック付属
価格:税別 12,100,000円(税込 13,068,000円)2015年7月現在

Caliber 240 Q 

直径:27.5mm 厚み:3.88mm 部品点数:275個 石数:27個 受けの枚数:8枚
パワーリザーブ:最低38-最長48時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:21,600振動 
ローター:22金マイクロローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから
cal.240-1985.jpg
上が1985年製、下は41年後のCal.240。一見殆ど変化無し、原設計完成度の高さに脱帽!
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ビブロ実測値(精度・振り角・ビートエラー)
文字盤上:+6~+9 298°~305° 0.0
 3時下:-3~+1 252°~263° 0.1

PATEK PHILIPPE 公式ページ 

文責:乾

Patek Philippe Internaional Magazine VolⅢ No.1 及び12
PATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A. BANBERY)P.281、283、292、294

『第一回パテック フィリップ展』のご案内
だいぶ先になりますが今夏のお盆真最中8月11日(木・山の日)~15日(月)に当店初の『パテック フィリップ展』を実施いたします。カサブランカ流の"何か"が違う展示会イベントに出来ないかと日々無い知恵をしぼっております。是非ご期待下さい。詳細等が詰まりましたら順次ご案内申し上げます。

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