パテック フィリップに夢中

パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

オークションニュース続編

さてパテック フィリップ インターナショナルマガジンにはまだ掲載されていないが、実は昨年11月に腕時計ジャンルのハンマープライスのレコードは書き換えられている。
新チャンピオンはやはりパテック フィリップだがアンティーク時計ではない。
難病治療のためのチャリティーオークション"ONLY WATCH"に出品されたRef.5016Aステンレス製のデイトレトログラード永久カレンダーミニットリピーターという超絶時計で、もちろん1点もの。
この怪物時計を7,300,000CHF(約8億3,200万円)で落札した豪傑は映画俳優のブラッド・ピット氏。奥様のアンジョリーナ・ジョリーから貰ったアンティークパテック(下画像)へのお返しというのが憎すぎる。
元々 アンジョリーナが結婚記念にプレゼントしたのは、プラチナ製スモセコ付き2針手巻のRef.2458。2012年11月にジュネーブのクリスティーズでシンプルウオッチ部門としては過去最高額3,779,000CHF(約4億3,100万円)で落札された代物。
この個体はマガジンでも何度か掲載されていて、アメリカの著名弁護士J.B.チャンピオン氏が天文台精度コンクールで入賞した特定のムーブメントの搭載を切望し、1952年に特別に製作された我儘な超レアピース。
但し、2012年の落札者は、どうもアンジーではなさそうだ。J.B.チャンピオンの時計についてWEB上で検索すると関連記事が複数あって、アンジーの購入は2014年に200 万USドル(2億2,000万円)との記事がある。この時間と価格の差は調べるも全く判然としなかった。どなたかご存じないでしょうか。ま、どっちにしても彼らセレブの金銭感覚は庶民と"0"の感覚が最低でも2つ~3つは違っている。
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著名なミュージシャンにもパテックフィリップのファンは多い。2012年に天才ロックギタリストのエリック・クラプトン愛用品の高額落札も当時話題になった。モデルはオークション常連の永久カレンダークロノグラフRef.2499/100のプラチナ製。2499の製造中止を記念して1987年に製作され、1989年の創業150周年記念オークション「パテックフィリップの芸術」に出品され240,000CHF(約2,736万円)で販売された。現在パテックフィリップミュージアム所蔵の1本と合わせてたったの2本しか現存が知られていない代物だ。最初の落札者がクラプトンだったのかは記載がないが、彼の所有を経て2012年にジュネーブのクリスティーズで3,443,000CHF(約3億9,250万円)で落札。たった23年間で14倍ものプレミアを生んでいる。
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人気のワールドタイムで最も多く出品されているのがRef.2523である。1950年代前半に天才時計師ルイ・コティエ氏によって製作されたこの名作は、彼が1959年に開発特許取得する画期的なタイムゾーン・ウオッチの機構は未搭載で、9時位置の第2リューズでシティディスクを操作する必要があった。
24時間サークルの内側は個体によってクロワゾネ(有線七宝)の地図、ブルー(大洋)エナメルやギョーシェ細工等が施されており、現行モデルにもその装飾理念は受け継がれている。下画像は1953年製作の個体だがブルーエナメル部にイタリアの高級時計店"GOBBI MILANO"の銘がある。いわゆるダブルネームも落札金額を過熱させるようで2,675,000CHF(約3億500万円)で2010年11月にクリスティーズ・ジュネーブで落札された。ローズゴールドのこのモデルは30年間でわずか2個しか出品が無かった超希少品だ。
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しかし、なぜパテックフィリップのタイムピースがこうも高額になったのであろうか。マガジンによれば次の3点となる。
①1989年に創業150周年を記念したキャリバー89が320万ドル(約3億5,200万円)という空前の価格で落札された事が引き金となった。
②1990年代になって湾岸戦争不動産バブル崩壊等の社会不安により資産の安全な逃避先とされた。
③2001年、現名誉会長フィリップ・スターン氏が膨大な時間と情熱を傾けて収集した歴史的コレクションを展示した高級時計製作の殿堂パテックフィリップミュージアムを設立。ヴィンテージパテックのコレクションがしっかりと体系付けられた事で価値感のバックボーンが出来た。

しかし異常なまでの資産価値の膨張とは裏腹に、マガジンの記事中には何度も繰り返し提言されている重要なフレーズ(問答)がある。
「パテックフィリップのどの時計に投資をするのが賢いのでしょうか?」という問いがあり。
「あなたが惚れ込める時計に投資をすべきです」の答えがある。
これは現行モデルを購入する際にもそっくりそのまま当てはまる名言だと思う。子や孫の代の資産価値を予測することはあまり意味がなく、好きな時計と時間を共有する事を最大の楽しみにすべきであり、結果としての資産価値はあくまで副次的な産物(オマケ)として捉えるべきなのだろう。
結局どれをどう好きに選んでもお宝になる夢を見つつ、決して大きく価値を失う可能性が非常に低いのがパテック フィリップの魅力なのだろう。敢えて人気モデルを製造中止にしたり、こまめに仕様変更する事で常に希少性の醸成に配慮出来るスターン家の家族経営のなせる技も大きい。

注:日本円への換算は直近のレート(1CHF=114円)を採用した。マガジンの記事中やWEB上の様々な過去記事は当時のレートが基準となっているので必ずしも一致しない。また未蔵書の為、マガジンバックナンバーVol.Ⅰシリーズについては検証外である。

文責:乾

Patek Philippe Internaional Magazine VolⅡ No.1~Vol.Ⅲ No.12
PATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A. BANBERY)

『第一回パテック フィリップ展』のご案内
だいぶ先になりますが今夏のお盆真最中8月11日(木・山の日)~15日(月)に当店初の『パテック フィリップ展』を実施いたします。カサブランカ流の"何か"が違う展示会イベントに出来ないかと日々無い知恵をしぼっております。是非ご期待下さい。詳細等が詰まりましたら順次ご案内申し上げます。

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