パテック フィリップに夢中

パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

情報・インフォメーション 一覧

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今年も秒読み態勢、"夢中で"駆け抜けた一年、お付き合いありがとうございました。
さて新年早々、1月末に下記展示会の開催が決まりました。皆様お気軽にお越しください。
※ご予約等不要です。

『パテック フィリップ年次カレンダー展示会』
日時:2017年1月20日(金)21日(土)22日(日) 11:00~20:00
会場:店舗2階パテック フィリップ コーナー
出品内容:年次カレンダー現行モデルのほぼフルラインナップ27点 

出展予定モデル(12月13日現在 ※変更もあります) 
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※あくまで現時点の予定で変更もあります。開催直前に確定のリストアップが出来ればと思っております。
※ほとんどがサンプル出品です。ご成約時は一部を除いて入荷をお待ちいただく事になります。
※年次カレンダー以外でご覧になりたいモデルがございましたらお早めにお問い合わせください。

2016年はパテック フィリップにとって幾つものアニバーサリーイヤーだった。まずはノーチラス発売40周年。そして年次カレンダーの発売、プラン レ ワットの新工場への移転、パテック フィリップ インターナショナル マガジンの創刊年が全て1996年だったのでそろって20周年を迎えた。
1985年から始まる複雑機械式時計復活の狼煙。1989年のブランド創立150周年を重要な通過点とし、機械式時計の新時代がスタートしたのが1996年ではないか。そしてその象徴的タイムピースが年次カレンダーであり、20年後のラインナップの充実ぶりは見事にその役割を果たしたと言える。
2016年現在の年次カレンダーコレクションは全部で34点なのでカタログ掲載モデル全209点からシンプルウオッチ(2針、3針)91点を除いた何らかの機能が付いたタイムピース118点の内29%となり、3本強に1本は年次カレンダーとなる。ちなみに永久カレンダーは2016年度にゴッソリ13点も製造中止になったが、それでも33点(ビックリ・・)もある。パテックは正にカレンダー時計王国だ。


年次カレンダ―モデルの紹介記事はコチラから




パテック フィリップには馴染まない印象があるような分割支払。ところがどっこい!ご提案をすると結構なニーズがある。どうも正規販売店に百貨店が多いせいか支払方法の選択岐としてあまり市民権を得ていないようだ。
ご利用いただく方はほぼ二手に分かれる。まずパテックともなると数百万決済なので手元に一括資金が無いけれども、レアモデルと出会って、今!何とかしたいというお客様。当然というかお若い方が大半。
そして意外に高級時計を既に多数コレクションされ手元資金も豊富なご様子ながら「時計以外にも色々あって・・」と何かと物入りなご様子の方のご利用も結構多い。
ただ他の取り扱いブランドと異なり分割手数料(いわゆる金利)はお客様にご負担いただいている。この金利はクレジット会社の資金調達金利と連動したり、クレジット各社が競り合ったりで結構頻繁に変わる。ただ当店はエリア的な要因なのか、かなり美味しい条件とのコメントをいただくことが多い。
ご利用が未経験の方は是非一度ご検討いただきたい。手続きは簡単で大体ひと月当たりのお引き落とし額を決めていただければご負担金利が決まり、各月支払額が計算される。あとはショッピングクレジット申込書に必要事項をご記入いただき、身分証明書(大半が免許証)とともにクレジット会社にFAXで申請。20分~30分程度の審査の後、不都合が無ければ電話でご本人様の確認を取って手続き終了。
引き落とし口座情報と銀行印も必要だが、用紙お持ち帰りの上で後日郵送が可能。ともかく免許証等の身分証明書だけあれば手続き可能である。
で、気になる分割金利だが、前述のように変動もするしクレジット各社の思惑もあって、具体的に書けないのが残念。でもたぶん皆様のご想像以上にお得感ありかと・・・

仮に支払総額500万円だとして単純に84回で分割すればひと月あたり59,500円と数%(10%未満と書くのが限界?)の金利となる。もちろんもっと短くても可能だし、逆に最長100回まで分割可能。8年4カ月は長いようだが時計の寿命は車と違って非常に長い。実際当店の一階では100万円前後のブライトリングで84回分割(こちらは無金利)は日常茶飯事である。またお手元に頭金があれば負担金利は当然減るし、ボーナス時増額なども可能で、様々な設計が可能である。
どうです意外に使い勝手良くありませんか?是非お気軽にご相談下さい。 
 

10月21日(金)午後4時ごろか。ちょうど四国(愛媛県松山市の百貨店部門の催事)への出張にまさに出発するタイミングで来たFAX。まさか(やっぱり?)の価格改定案内と新プライスリスト。
2か月前のお盆に実施した奈良のパテックフィリップ展でPPJトップから
「各ブランドでの価格改定(値下げ)が相次ぐが、出来る限りやりたくない」と聞かされていたのだが、さすがにここまで円高基調が続いての苦渋の決断だったのだろうか・・・

値下げは販売にフォローなようだが弊害もある。まず第一に直近でご購入いただいたお客様の気分が良かろうはずがない。また販売店にとっては在庫資産の目減りになりかねない。では値上げはどうかというと駆け込み購入があるが、改定後の反動があり販売不振となる。本音で言えば価格改定は無いほうが良い。しかしグローバルな商材は為替変動と無縁では要られないのも現実。
それでも競合ブランドが少ないパテックの場合、為替変動で相対的に小売価格が安くなった国だけを値上げする事で出来るだけ対処してきた様に思う。しかし記憶に新しい昨年1月15日のスイスフランショック(スイス中央銀行の市場介入中止による急激(15%)なスイスフラン高)の際、ティエリー・スターン社長は(恐らく)熟慮の上で世界の各エリア毎に値上げ(日本、ユーロ圏・・)と値下げ(スイス、アジア、アメリカ・・)、据え置き(イギリス)という大胆な荒療治?を2月11日付けで実施した。さらに為替の経過を5か月間観察して、7月1日に再度価格の見直しがなされた。日本に於いては2月、7月のダブル改定となった。
この間の為替変動と価格改定は、2015年1月20日終値超円安の 1CHF=¥136。ドタバタの2月10日に約5%値上。そこから一旦円高で3月16日 ¥120となるも反転し、6月8日には¥134まで円安に戻った。やむ終えず7月再値上げ6%。 ところがこの直後より再度反転しズルズルと円高基調となり今年2016年の年明けには¥120を割り込み本日10月20日にはついに¥105台まで円高が進んだ。これを受けての11月1日より約3%弱の値下げ実施が発表された。
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今回の価格改定は日本以外ではイギリスのみが超の付くポンド安を受けて8月からたったの2か月なのに再値上げとなる様だ。ブレグジットに揺れる英国は仕方が無いとして、我が国の円高も世界的には無視できないのだろう。
でも昨年度2回合計の値上げ幅が11%程度。そこからの為替推移からすれば今回の値下げ幅はずいぶん小さい気がする。今夏に値下げラッシュだったリシュモン系ブランドの約10%(一部25%なんてのもある)と較べてあまりにも格差がある。
ここで冒頭に話は戻る。パテックには1,000万円クラスやそれ以上のモデルが多々ある。10%下げれば100万も下がってしまう。在庫を抱える我々は冷や汗が出る。さらに直前に購入された顧客はブランドに対しての不信感を持ってしまうかもしれない。逆に下がれば新規販売が増えるかというと短期間に繰り返されたりすると様子見が増えたりで、これまた不信感。そう、値下げの弊害はけっこう大きいのである。
今回、意外だったのはつい先日発表されたノーチラス発売40周年記念限定モデルも価格改定対象だった事だ。10月5日の価格発表時点では価格改定は想定外だったのではないか。本当に急遽ドタバタ、そして不本意?な改定だったように思われてしょうがない。

いい機会なので少し長いスパンでスイスフランを見てみよう。ミレニアムイヤーだった2000年の秋に60円というハイパー円高時代があった。取引先百貨店が夏に破綻した年で毎日走り回っていた記憶がある。当然輸出産業大不振の日本丸は大波に揺られており沈没船に乗り合わせていたようなものか。それでも翌年のバーゼルには出張し確か1CHFが70円くらいだったはずで、結構な額を両替した記憶もある。
2008年までは緩やかに円安が進み景気も徐々に回復したが、2009年のリーマンで急激な円高になる。この年も呑気に秋のスペインに新規導入ブランドの絡みで物見遊山。自前旅行じゃなかったので為替メリットの実感なし。東日本大震災を挟み3年間ほど高止まりしていた円が、アベノミクスが始まった2012年から再度円安に景気回復に向かう。そして3年目の2015年夏から反転して今回の円高が始まった。この辺りで安定するのか?まだ上昇か?こればっかりは誰にもわかりません。ただ、円高=値下げ=微妙な景気 だけは避けてほしいナぁ。
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ところで新価格については個々お問い合わせいただくとして数モデルだけその変遷をご紹介。
Ref.5196J 2,120,000円(2015/2/10~) 2,260,000円(2015/7/1~) 2,200,000円(2016/11/1~2.65%↓)
Ref.5396R 5,070,000円(2015/2/10~) 5,390,000円(2015/7/1~) 5,230,000円(2016/11/1~2.97%↓) 
全て税別、まあ実に可愛いものです。

文責:乾

ついに発表。今春のバーゼルワールドでティエリー・スターン社長がコメントしていたノーチラスの限定モデル2型が本日?パテックのオフィシャルHPで公開された。PPJからはまだ正式インフォメーションが無いので価格・入荷状況等は不明。詳細判明次第追記予定です。

昨日10月5日に価格の連絡が来ましたので英文のオフィシャルHPから抜粋し、怪しい翻訳でなぞってみます。
Nautilus Ref.5711/1P-001 40th Anniversary Limited Edition 世界700本限定
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品番の"A"が"P"に変わるだけでえらい事に。プラチナのケースもブレスもサイズに関してはSSと全く同じようだ。唯一ベゼルの6時位置にはプラチナ印のダイア0.02ct.が埋め込まれる事を除いては・・
文字盤は18金イエローゴールド、時分針は18金ホワイトゴールド、秒針はロジュウムメッキされたブロンズ(青銅:銅と錫の合金)とケース素材にあわせてバージョンアップされている。インデックスはホワイトゴールドのカップにバゲットダイア(合計0.34ct.)を埋めて植字されているが、ここは好き嫌いが別れそうな気がする。カレンダー窓はわずかに大きくなりホワイトゴールドの窓枠を備えている。6時の上部には文字盤への過剰装飾を嫌うパテックにしては珍しく大胆にも40周年記念のエンボスが結構大きく記されている。
40周年記念モデルがプラチナらしい噂はあったが、ダイアがらみとは全く予想していなかった。ただモニターで見る限りは現行ステンレスモデルにほぼウリなのでこれはこれで・・お値段もそれなりなのだがプラチナは原材料費が高いだけでなく、その粘りっこい素材特性から鍛造・切削・研磨等の加工全般が物凄く大変な素材らしく、ケースのみならずブレスとバックル全てを作ればどうしてもコストがかさむようだ。

ケース径:40.0mm(10時ー4時方向)ケース厚:8.3mm
防水:12気圧
ケースバリエーション:PT950 
文字盤:サンバースト加工にブルーPVD加工 バゲットダイア付ゴールド植字インデックス
搭載キャリバー:324SC→詳細は過去記事
価格:税別 12,740,000円(税込 13,759,200円)

11月7日追記:海外サイト「MONOCHROME」中に1981年に1点限定で生産されたユニークピースRef.3700/1P(控えめなポイントダイアインデックス付き)の2013年オークション情報が掲載されていた。そのハンマープライスは783,750スイスフラン!11/7のレートが1Sfr=107円なので・・
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Nautilus Chronograph Ref.5976/1G
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世界限定1300本
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バーゼルの段階で2モデル出るらしいと言われていた。3針モデルは妥当としてあと一型は、ミニットかトゥールビヨンあたり・・はたまたクロノならCHR29系のスプリットでいづれも極少量生産かと思っていたら大外れで量産型のクロノグラフムーブCH28-520を積むことで意外に量産?1300本での発表となった。品番はノーチラスデビューの1976年にちなんでの5976。2年前のブランド175周年の限定各モデルの品番(末尾175や75)と発想が似ている。
ノーチラス最大サイズとなる44mmはレギュラーモデルより3.5~4.0mm大きい。厚さ12.16mmは同一ムーブ搭載のRef.5980よりも0.84mm薄いので腕なじみは案外良いかもしれない。大型化に伴って6時側の積算計サークルも大きくレイアウトしなおされている。
こちらの文字盤素材は真鍮。インデックスは3針モデル同様WGでダイアを包んでいるが3か所はプリンセスカットになって総カラットは3針モデルより少ない0.29ct.。時分針はWGにスーパールミノバと3針同様ながら、クロノ秒針はロジウムメッキの鉄針。クロノグラフ積算の60分と12時間計の時分針はホワイトラッカー仕上げの真鍮製。カレンダー窓も3針と同様にWGの窓枠付きで視認性に優れた大き目のレイアウト。40周年記念エンボスはスペースに余裕がある12時側に横長に配置されている。
現行モデルにプラチナブレスタイプが無いので価格の情報を貰う前は、3針プラチナとクロノグラフWGのいづれが高いのかよくわからなかった。ノーチラスにはローズゴールドのブレス仕様で3針(税別5,730,000円)とクロノグラフ(同9,550,000円)がある。単純比較はできないが3針のプラチナのケース&ブレスの製造コストが相当に高いと想像される。

ケース径:44mm(10時ー4時方向)※リューズを含む3時ー9時方向で49.25mm
ケース厚:12.16mm 
防水:12気圧
ケースバリエーション:WG 
文字盤:サンバースト加工にブルーPVD加工 バゲット及びプリンセスダイア付ゴールド植字インデックス
搭載キャリバー:CH28-520 C 自動巻フライバッククロノグラフムーブメント コラムホイール 垂直クラッチ採用
価格:税別 10,830,000円(税込11,696,400円)

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いづれのモデルもブラウンナチュラルコルク製の記念ボックスに収められる。コルクの質感は一見奇抜な印象を受けるが、リリースの説明では1976年のデビュー時のボックスをかなり忠実に復刻したレプリカボックスとしている。
11月7日追記:海外サイト「MONOCHROME」さんよりオリジナルRef.3700の箱画像拝借。サイズバランスは異なる様だがディティールまでほぼウリ。
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納期はまだはっきりしないが、そんなに先にはならないような気がする。とにもかくにも早く現物を見たい。

10月25日追記
10月14日に販売ルールの案内があった。ご購入実績店舗のみで12月末までに購入予約可能となっており、仮に予約が無ければ我々も実物を見る事すら出来ない。また受注可能本数も店舗ごとに決められているので本当に限られた方のみが購入可能となっている。


文責:乾

時計ブランドの紋章(シンボルマーク)と言うのは興味深いところがある。大抵の時計ブランドで指定フォントでの名称(例PATEK PHILIPPE)に加えてシンボルマーク(紋章?)がある。パテック フィリップの場合は言わずと知れたカラトラバ十字。中世12世紀からイベリア半島(現在のスペイン)でイスラム教徒の侵略者ムーア人とカラトラバ砦などをめぐるレコンキスタの攻防があり、4つの百合がデザインされたカラトラバ十字は勇猛なそのキリスト教騎士団の紋章。
ヴァシュロンはマルタ十字、ロレックスには職人の手のひらからインスパイアされた王冠マーク、ブライトリングは翼と碇の組み合わせ、オメガはそのまんまギリシャ文字、グランドセイコーは獅子、もちろんマーク無し名称ロゴだけのショパールやカルティエのような例も多々ある。どうもジュエラー系にこの手が多いような気がする。
興味深いのはロゴ+紋章の組み合わせタイプでは時計文字盤に両者がセットで転写や植字で表示される事が圧倒的である。ところがパテックは文字盤にカラトラバ十字が記された例を知らない。時代によってPATEK PHILIPPEの後ろに"& Co"が付く事もあったが基本的にはブランド名+GENEVEとしか記されて来なかった。

パテックがこのカラトラバ十字をどのようなプロセスでブランドエンブレム化したかは知らないが、PATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A. BANBERY)のP.94には英文で″Calatorava Cross"の記述が有る。大半が"カラトラバ十字の歴史"とのタイトルでスペインに於ける12世紀から15世紀に掛けての4つの勲爵士団についての説明が延々とあるが、英文も難解なのでパス。ただページ冒頭15行の序文?を以下駄訳すれば
「20世紀始めに著作権の制約が無く珍しくて魅力的なデザインの″カラトラバ十字"をパテック フィリップ社はブランドを象徴するシンボルとして採用した。しかし長らくそのエンブレムの使用には定まったルールもなく、世界規模での宣伝広告にも製品にも有意義なメッセージとして活用されては来なかった。
それにもかかわらず1970年代までには18金リューズの頭と時計ケースの裏蓋にこの魅力的でユニークな意匠が施されるようになった。さらに次の20年間(1990年代迄)でカラトラバ十字は大きく市民権を得て、パテック フィリップ製品をイメージさせる認識を世界的に獲得した。
そして今日ではほぼすべてのリューズと裏蓋(注)、さらには販売促進物(コレクションボックス、カタログ等・・)にもカラトラバ十字が施されるようになった」
(注):資料の発行年2002年当時はノーマルケースバックのコレクションまだまだ多かったと思われる。
※パテック社のカラトラバ十字の使用については19世紀末ごろとのブログ記事もあったが確認できなかった為、上記原文にあった"beginning of the 20th.century."を採用した。


で、結局カラトラバ十字が文字盤に表示されぬ理由はよくわからない。創業期からエンブレム採用まで期間が長かったので途中から追加するキッカケが無かったままでスターンファミリーが1932年に事業を引き継いだ後は、元々の文字盤製造のプロとしてダイアルへは極力必要最小限の表記に抑える主義が貫かれたのかもしれない。にもかかわらずこのマークをブランドのアイコンとして活用し、象徴として認知させたのはスターンファミリーの功績と言えるだろう。1932年に最初のカラトラバシリーズとして初代Ref.96を発表したのも決して偶然では無い気がする。現在カタログ上のカラトラバはシンプルな時刻表示と日付カレンダー機能までのラウンドケースに限定されているが、昨年発表されコンプリケーションカテゴリーに分類されているRef.5524Gにはカラトラバ パイロットトラベルタイムの名称が与えられている。その意味では機能にかかわらずパテックのラウンドケース(真円文字盤系)タイムピース全般をカラトラバデザインと括れるかもしれない。

そんな、こんなカラトラバが、現在店頭で充実しております。独断と偏見で一部コンプリも仲間に引き吊りこんで・・
Ref.5119J-001 YG 税別 2,220,000円(税込 2,397,600円)
Ref.5119G-001 WG 税別 2,420,000円(税込 2,613,600円)参照記事 
特徴的なクルドパリベゼル+ローマンインデックスを持つ手巻きシンプルウオッチ の傑作、 以外に新しい出自で1985年のRef.3919がルーツ。
Ref.5116R-001 RG 税別 2,930,000円(税込 3,164,400円)参照記事
一見はRef.5119ながら希少なホワイトエナメル文字盤モデル。通好みの一本。
Ref.5196J-001 YG 税別 2,260,000円(税込 2,440,800円)参照記事
Ref.5196G-001 WG 税別 2,470,000円(税込 2,667,600円)
ブランドを代表する歴史的タイムピースである1932年発表のRef.96(クンロク)の遺伝子を脈々と引く現行モデル。手巻き+ノーマルケースバック。
Ref.5296G-010 WG 税別 3,040,000円(税込 3,283,200円)参照記事
Ref.5296G-001 WG 税別 3,040,000円(税込 3,283,200円)参照記事
クンロクケースの日付付き自動巻きモデル。枝番001はトリプルサークルタイプの復刻文字盤を採用。
Ref.5123R-001 RG 税別 2,810,000円(税込 3,034,800円)参照記事
手巻き、シンプルこの上ないスモールセコンドの顔ながら、特徴的なケース形状によるユニークな一本。
Ref.5227R-001 RG 税別 3,900,000円(税込 4,212,000円)参照記事
インビジブルヒンジと呼ばれる巧妙な隠し蝶番で裏スケルトンを覆い隠す裏蓋が開閉できるハンター構造の自動巻きモデル。ケースへの手間の掛け方が凄い。
Ref.5153R-001 RG 税別 3,890,000円(税込 4,201,200円)参照記事
5227とは好対照をなす古き良き懐中時計のハンター様式を正当に引き継ぐハンターケースの自動巻き
Ref.5524G-001 WG 税別 5,350,000円(税込 5,778,000円)参照記事
コンプリケーションカテゴリーながらモデル名が・・巷では希少モデルの噂ですが店頭にございます。
Ref.5396G-001 WG 税別 5,390,000円(税込 5,821,200円)参照記事(素材違い)
同じくコンプリから"クンロク"繋がりということで、こちらもパテックを代表するアイコンウオッチ
9/25追記
Ref.4897G-001 WG 税別 3,230,000円(税込 3,488,400円)
レディスをすっかり忘れ物。サンレイパターンのギョシェにエッジの効いたインデックス、シャープな針、上品オーラが凄い。今年ベゼルのラウンドがバケットダイアになったニューモデルが追加発表。
※価格は2016年7月現在

今回は画像手抜きです。ご容赦ください。

文責:乾

 

第一回パテックフィリップ展には多数ご来場をいただき誠にありがとうございました。準備、実施、片付けとバタバタし久々の更新となった。早いものでブログも立ち上げから1年が過ぎた。本稿が49番目の記事となる。早いのか、遅いのか?

さて今日は先の展示会で開催したトークイベントからネタをいただいて、当日の質疑応答のあったパテックの時計製造方式について少しご紹介したい。
話のきっかけは2005年から始まった完全自社製クロノグラフキャリバー3部作の開発順番の解説だった。なぜ最初に古典的な形式ながらスプリットセコンドを一体として組み込んだ手巻きキャリバーだったのか。これは出来るだけ薄い手巻きスプリットを作れ!というフィリップ スターン会長(当時社長)の厳命に対して、全く新しい設計を起こすのではなく1900年代前半の基幹エボーシュであったヴィクトラン・ピゲによるスプリットセコンドクロノキャリバーを手本に薄さを追求した復刻設計で対応した。結果短期間(数年)で完成したのがCal.CHR27-525である。
下左:Ref.130(1930年)ヴィクトラン・ピゲ製(未記載?)スプリットセコンドクロノグラフ
下右:Cal.CH27-525PS(2005年発表)
確かに似ているがウリと言うわけでもなさそうな・・
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翌2006年、対照的な革新性あふれる自動巻フライバッククロノグラフCal.CH28-520(下左)が発表された。年次カレンダーモジュールを積みパワーリザーブ表示を備えた拡張キャリバーもいきなりデビューさせたのはよほどこのムーブに自信があったのだろう。高度な垂直クラッチ技術によってクロノ秒針のセンターセコンド利用を可能にし、瞬時日送りカレンダーを採用するなど最先端技術はすべて詰め込まれている。
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2009年、一番後発の手巻シンプルクロノグラフがCal.CH29-535(上右)。前者2点と比べて最も簡単でシンプルなムーブメントに見えるが、開発に一番時間が掛けられた。これは自社化直前まで基幹の手巻クロノエボーシュであったヌーベルレマニア社のCH27-70の人気が圧倒的であった為、これを決して真似ることなく圧倒的に凌駕する骨太な自社キャリバーを水平クラッチ等の伝統的な匂いは残しつつ開発するという実に難儀なミッションだったからである。

以上の自社製クロノの開発ストーリーを復習?をした上でやっと本題。
ところで「手巻きのシンプルクロノが自動巻き年次カレンダー付きフライバッククロノより高いのはなぜか」よく聞かれる質問である。部品点数だって高い方が少ないのだから当然の疑問である。この答えが今回の本題であるパテックの2つの製造方式の違いを説明する事と重なる。
自動巻CH28-520は通称"シリーズ生産"と呼ばれる方式で生産される。組み立てには多数の時計師が携わっており、組み立てる部品をその場で仕上げや調整の手を加えることなく製造される。当然パーツが完璧な状態で時計師の手元に届く前提である。あくまで組み立ては手仕事だが分業によるライン生産方式なので効率的な生産が可能でコストパフォーマンスが良い。

これに対して2つの手巻きムーブメントはグランドコンプリケーションコレクションに対してパテックが現在採用している製造方式にて組み上げられている。シリーズ生産と異なるのは一人の時計師が最初から最後まで責任を持って全て組み上げている。シリーズ生産されるものよりバネ系部品が多用されるために組み立て時に微妙な調整が欠かせないらしい。正に高度な技で組み上げてゆき、一旦組みあがったら完全にバラして再度組み上げる"二度組み"を実施している。もちろんこれが出来る時計師も限られているし、モデルによってはほんの数人しか組めないので年間製造数も限られてくる。この手間暇がコストに反映してそれなりのお値段となる。
尚、手巻きクロノのRef.5170はカタログ上でコンプリケーション扱いながら製造は"二度組み"をするチームグラコン扱いとなっている。
すみません。本日は夏休みボケのようなブログになってしまいました。本人の備忘録という事で勘弁ください。

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当店"カサブランカ奈良"ではパテック フィリップ導入一周年を記念し、初の"パテックフィリップ展"を開催させて頂くこととなりました。是非ご来場賜りたくご案内申し上げます。本記事は各種メディア(新聞、ウェブ媒体、ラジオ等)での展示会イベント告知のランディングページを兼ねておりますので、読者の皆様にとって(他人行儀なデスマス調の)多少きしょく悪い表現もありますがご了承ください。また既に前回までの記事経由で案内状希望済みの方は改めての案内状請求手続きは不要です。

パテック フィリップは1839年の創業以来、時計業界を技術面・装飾面でリードし、常に世界最高峰の高級時計ブランドで在り続けています。またムーブメント(機械)はもとより文字盤や針などほぼ総ての構成部品を自社内で製造する真のマニュファクチュールです。そのため年間製造本数が限られ、取扱う店舗も厳選されています。日本では現在わずか29店舗のみの展開です。奈良県では当店が唯一かつ、パテック フィリップ・ ショップ イン ショップ形態として近畿地区で最大級の正規販売店です。

初開催の今回は、現行ラインナップの豊富な展示約90点に加え、2016年新製品サンプル約20点もあらかじめご予約いただければ個別でご紹介させていただきます。ご予約方法詳細は下記をご覧ください。 是非この機会をご利用いただけますようスタッフ一同心よりお待ちしております。

※パテック フィリップのブランド詳細は同ブランドオフィシャルHP、または現在ご覧のブランド紹介ブログ『「パテック フィリップに夢中」のアーカイブを御笑読いただければ幸いです。

カサブランカ奈良『第一回パテック フィリップ展』
811()815() 11002000 ※最終15日のみ1700閉場となります
店舗2階パテック フィリップ ショップ イン ショップ コーナーにて
※いつでも、どなたさまでもご芳名帳にご記名いただければご入場はいただけますが、製品紹介はご予約のお客様優先とさせていただきます。

カサブランカ奈良流のおもてなし
その一、見たいモデルのご予約を承ります(2016年の新製品を含む)
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既存モデルならびに2016年の新製品をゆっくり、じっくりご覧いただく為に、日時と希望モデルのご予約を受け承ります。こちらの申込FAX用紙をプリントアウトいただき必要事項ご記入の上、当店宛てFAX(0742-32-5561)下さい。誠に勝手ながら7月末までに当店宛てお願いいたします。ご希望の時間と商品サンプルの確保の可否につきましてはお電話・メール等でご返事申し上げます。

※なお既存モデル・2016新製品ともご対応できないモデルがあります。
 特にカタログ価格表でPRICE ON REQUEST(問合せ対応)の商品は一切ご対応が出来かねます。予めご了承下さい。
※分割ローンをご希望の際の金利はお客様負担となります。詳しくはお問い合わせ下さい。
※ご来場にて"パテック フィリップ時計拭き"を、さらにご成約で"パテック フィリップオリジナルノベルティ"をプレゼント致します。無くなり次第終了します。

その二、特別イベント開催決定!「パテック フィリップに夢中」ライブトーク
日 時:8月13日()14日() 両日とも午後2時より3時半迄
会 場:店舗2階にて 
参加費:無料ですが、お席確保のため上述の申込FAX用紙からご予約下さい。お電話でも承ります。

カサブランカ奈良店長の乾が、商品ブログ『パテック フィリップに夢中』を書き綴る中で、日々次々と湧きおこる疑問点や不明点などをパテック フィリップ ジャパンより来場のゲストに突っ込みます。なごやかに進行するのか、はたまた丁々発止となるのやら・・ ご期待ください。全体を質疑形式にするか、前半は何かテーマを設けてセミナー風にするか日々悩んでおります。当日をご期待ください。展示会もトークイベントも皆様多数のご参加、ご予約をスタッフ共々心待ちにしております。是非よろしくお願い申し上げます。

※イベント開催中は他のスタッフも運営に参加しますので、展示商品の接客商談は出来かねます。あらかじめご了承ください。
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問合せ先:カサブランカ奈良 0742-32-5555 奈良市三条大路1-1-90
E-mail:staff@tokeinara.com

さてパテック フィリップ インターナショナルマガジンにはまだ掲載されていないが、実は昨年11月に腕時計ジャンルのハンマープライスのレコードは書き換えられている。
新チャンピオンはやはりパテック フィリップだがアンティーク時計ではない。
難病治療のためのチャリティーオークション"ONLY WATCH"に出品されたRef.5016Aステンレス製のデイトレトログラード永久カレンダーミニットリピーターという超絶時計で、もちろん1点もの。
この怪物時計を7,300,000CHF(約8億3,200万円)で落札した豪傑は映画俳優のブラッド・ピット氏。奥様のアンジョリーナ・ジョリーから貰ったアンティークパテック(下画像)へのお返しというのが憎すぎる。
元々 アンジョリーナが結婚記念にプレゼントしたのは、プラチナ製スモセコ付き2針手巻のRef.2458。2012年11月にジュネーブのクリスティーズでシンプルウオッチ部門としては過去最高額3,779,000CHF(約4億3,100万円)で落札された代物。
この個体はマガジンでも何度か掲載されていて、アメリカの著名弁護士J.B.チャンピオン氏が天文台精度コンクールで入賞した特定のムーブメントの搭載を切望し、1952年に特別に製作された我儘な超レアピース。
但し、2012年の落札者は、どうもアンジーではなさそうだ。J.B.チャンピオンの時計についてWEB上で検索すると関連記事が複数あって、アンジーの購入は2014年に200 万USドル(2億2,000万円)との記事がある。この時間と価格の差は調べるも全く判然としなかった。どなたかご存じないでしょうか。ま、どっちにしても彼らセレブの金銭感覚は庶民と"0"の感覚が最低でも2つ~3つは違っている。
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著名なミュージシャンにもパテックフィリップのファンは多い。2012年に天才ロックギタリストのエリック・クラプトン愛用品の高額落札も当時話題になった。モデルはオークション常連の永久カレンダークロノグラフRef.2499/100のプラチナ製。2499の製造中止を記念して1987年に製作され、1989年の創業150周年記念オークション「パテックフィリップの芸術」に出品され240,000CHF(約2,736万円)で販売された。現在パテックフィリップミュージアム所蔵の1本と合わせてたったの2本しか現存が知られていない代物だ。最初の落札者がクラプトンだったのかは記載がないが、彼の所有を経て2012年にジュネーブのクリスティーズで3,443,000CHF(約3億9,250万円)で落札。たった23年間で14倍ものプレミアを生んでいる。
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人気のワールドタイムで最も多く出品されているのがRef.2523である。1950年代前半に天才時計師ルイ・コティエ氏によって製作されたこの名作は、彼が1959年に開発特許取得する画期的なタイムゾーン・ウオッチの機構は未搭載で、9時位置の第2リューズでシティディスクを操作する必要があった。
24時間サークルの内側は個体によってクロワゾネ(有線七宝)の地図、ブルー(大洋)エナメルやギョーシェ細工等が施されており、現行モデルにもその装飾理念は受け継がれている。下画像は1953年製作の個体だがブルーエナメル部にイタリアの高級時計店"GOBBI MILANO"の銘がある。いわゆるダブルネームも落札金額を過熱させるようで2,675,000CHF(約3億500万円)で2010年11月にクリスティーズ・ジュネーブで落札された。ローズゴールドのこのモデルは30年間でわずか2個しか出品が無かった超希少品だ。
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しかし、なぜパテックフィリップのタイムピースがこうも高額になったのであろうか。マガジンによれば次の3点となる。
①1989年に創業150周年を記念したキャリバー89が320万ドル(約3億5,200万円)という空前の価格で落札された事が引き金となった。
②1990年代になって湾岸戦争不動産バブル崩壊等の社会不安により資産の安全な逃避先とされた。
③2001年、現名誉会長フィリップ・スターン氏が膨大な時間と情熱を傾けて収集した歴史的コレクションを展示した高級時計製作の殿堂パテックフィリップミュージアムを設立。ヴィンテージパテックのコレクションがしっかりと体系付けられた事で価値感のバックボーンが出来た。

しかし異常なまでの資産価値の膨張とは裏腹に、マガジンの記事中には何度も繰り返し提言されている重要なフレーズ(問答)がある。
「パテックフィリップのどの時計に投資をするのが賢いのでしょうか?」という問いがあり。
「あなたが惚れ込める時計に投資をすべきです」の答えがある。
これは現行モデルを購入する際にもそっくりそのまま当てはまる名言だと思う。子や孫の代の資産価値を予測することはあまり意味がなく、好きな時計と時間を共有する事を最大の楽しみにすべきであり、結果としての資産価値はあくまで副次的な産物(オマケ)として捉えるべきなのだろう。
結局どれをどう好きに選んでもお宝になる夢を見つつ、決して大きく価値を失う可能性が非常に低いのがパテック フィリップの魅力なのだろう。敢えて人気モデルを製造中止にしたり、こまめに仕様変更する事で常に希少性の醸成に配慮出来るスターン家の家族経営のなせる技も大きい。

注:日本円への換算は直近のレート(1CHF=114円)を採用した。マガジンの記事中やWEB上の様々な過去記事は当時のレートが基準となっているので必ずしも一致しない。また未蔵書の為、マガジンバックナンバーVol.Ⅰシリーズについては検証外である。

文責:乾

Patek Philippe Internaional Magazine VolⅡ No.1~Vol.Ⅲ No.12
PATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A. BANBERY)

『第一回パテック フィリップ展』のご案内
だいぶ先になりますが今夏のお盆真最中8月11日(木・山の日)~15日(月)に当店初の『パテック フィリップ展』を実施いたします。カサブランカ流の"何か"が違う展示会イベントに出来ないかと日々無い知恵をしぼっております。是非ご期待下さい。詳細等が詰まりましたら順次ご案内申し上げます。

パテック フィリップのオーナーに年2回春と秋に届けられる"パテック フィリップ インターナショナルマガジン" 掲載記事はタイムピースに留まらずアート、建築、人物、旅、自然・・・と多岐に渡っている。「世界で最も美しいマガジン」というコンセプトで確か1996年の創刊だったと思う。早20周年!
そのコンテンツ中で唯一の連載コラムが本稿タイトルのオークションニュースである。その落札金額たるや数千万は当たり前、数億もゴロゴロあって腕時計での十億越えもそんなに遠くないかと思わせる程に相場は上昇一方である。
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豊富なアンティークピースの知識があれば何倍も楽しめるのだろうが、この手の物は商売と同じで売買に手を染めないと実力が絶対に身につかない。かなりの確率で儲かるだろうが最低でも10年は寝かす我慢が必要で、上場株式などのように短期決戦はありえないので相当な資産家でなければとても足を踏み入れる事は出来ない。
でも以前からお勉強がてら何か概略的なものでも書けないかと思っていた。ド素人ゆえ多分に間違いや勘違いでコレクターの方々には失笑ものだと思いつつ・・
まず手元に揃っているマガジンバックナンバーVol.ⅡNo.1(2003春)号~Vol.ⅢNo.12(2015秋)号まで24冊の各号オークションニュースを読み返しつつ落札1億円以上と記念碑的落札を独断と偏見で拾ってみた。結果として93点、総落札金額合計217億9千万円あまりで、1点平均は2億3千4百万円あまりとなった。すご過ぎて現実感がない気もするが・・
最高落札は1999年にサザビーズニューヨークで16,151,670スイスフラン(以下CHF)現在のレート(1CHF=114円)なら約18億4000万円となるYG製の複雑懐中時計(下画像)。通称スーパーコンプリケーションと呼ばれパテック著名コレクターのヘンリー・グレーブス・Jr(米:銀行家)の為に1933年製作された1点もの。24もの機能が盛り込まれ世界で最も複雑な時計として長らく君臨し続けたが、1989年にキャリバー89をパテックが開発し、複雑度ではチャンピオンの座を明け渡したが落札価格は破られていない。
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腕時計に限ればジュネーブのアンティコルムで2002年に6,603,500CHF(7億5千万円強)で落札された1946年製の一見何の変哲もないプラチナのワールドタイムRef.1415HUである。1950年に2,258CHF(約257,000円)で販売されたこのタイムピースがなぜ大化けしたのかは、正直なところ勉強不足で全く想像が出来ない。
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腕時計次点は2010年5月ジュネーブのクリスティーズで6,259,000CHF(約7億1,300万円)で落とされたYGの永久カレンダークロノグラフRef.1518。アンティーク素人としては、このわかり易いパテックを代表する顔が出てくると安心できる。現行モデルRef.5270の直系元祖となる。
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登場する時計は様々ながらも傾向があって、スモールセコンド+2針はそこそこあるが、中3針自動巻カレンダーのシンプルで典型的な腕時計は殆ど無い。実用的ゆえに着用頻度が多くて良いコンディションの個体がすくないからか。或いは単純に評価が低いのか。やはり何らかの複雑機能を備えた手巻のタイムピースが圧倒的に多い。無理やり分類すると

手巻クロノグラフ 16点(内スプリットセコンド3点)
永久カレンダークロノグラフ 15点
永久カレンダー 13点
シングルプッシュクロノグラフ 11点(内スプリットセコンド4点)
シンプルウオッチ 11点(2針スモセコ等)
ワールドタイム 10点(内クロワゾネ又は七宝7点、クロノグラフ1点)
ミニットリピーター 5点(内永久カレンダー3点)
懐中時計 7点(内クロック1点)
トリプルカレンダー 3点
その他 2点(スカイムーントゥールビヨンRef.5002、サイデロメーター:パイロットトラベルRef.5524の原型)

クロノグラフが合計43点と突出している。総てが100%自社製造以前のエボーシュ時代のものだが、非常に高評価で人気があるようだ。モデル的に一部重複するが永久関連28点は、やはりパテックの顔である事を再確認。

登場メンバー(品番)の常連を見てゆくと
永久カレンダークロノグラフRef.2499 10点
ワールドタイムRef.2523 HU 6点
手巻クロノグラフRef.130 6点
永久カレンダーRef.2497 5点
永久カレンダークロノグラフRef.1518 4点
手巻クロノグラフRef.1579 4点
この後は3モデルが3点で並ぶ
手巻クロノグラフRef.530、同Ref.1463 ワールドタイムRef.1415 HU

やはりクロノグラフ、永久カレンダー、ワールドタイムの御三家の人気が高い結果となっている。
舞台となるオークションハウスにも流行があるようで2000年代中頃まではアンティコルムが非常に多く登場する。それ以降はクリスティーズが増えてくる。次いでサザビーズ、ぐっと減ってフィリップスとなる。場所は圧倒的にジュネーブが多くて、ニューヨークが僅かに混ざる。

具体的に掘り下げて紹介したいタイムピースもあるのだが、久々にかなり長くなりそうなので後日の後編で・・

注:日本円への換算は直近のレート(1CHF=114円)を採用した。マガジンの記事中やWEB上の様々な過去記事は当時のレートが基準となっているので一致しない。また未蔵書のマガジンバックナンバーVol.Ⅰの掲載については検証外である。

文責:乾

Patek Philippe Internaional Magazine VolⅡ No.1~Vol.Ⅲ No.12
PATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A. BANBERY)

『第一回パテック フィリップ展』のご案内
だいぶ先になりますが今夏のお盆真最中8月11日(木・山の日)~15日(月)に当店初の『パテック フィリップ展』を実施いたします。カサブランカ流の"何か"が違う展示会イベントに出来ないかと日々無い知恵をしぼっております。是非ご期待下さい。詳細等が詰まりましたら順次ご案内申し上げます。

画像掲載はよそうと思っていたが、ブース廻りの紹介ぐらいはさせていただこうかと・・
パテック フィリップのブースはバーゼルワールドのメイン会場である1号館のエントランスを入って一区画進んだ右手にある。一等場所でお向かいはROLEX。エントランス直近にはブイブイと資金力に物を言わせた?LVMHグループが最近常駐するようになった。右手にタグホイヤーとゼニス、左手にはブルガリとウブロが陣取る。ご本家ルイ・ヴィトンは全世界でブティック展開のみなので出展していない。画像は今年タグホイヤー製?エンジンを積むレッドブルの実車がブースの壁面にディスプレイされている様子。
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パテックの先はショパールとメゾンが続く。ロレックス側は弟ブランドのチュードルがあって此処までで1号館の約三分の一。
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次の三分の一が巨大時計コングロマリットであるオメガを筆頭にしたスウオッチグループが占拠している。まさに占拠という言葉がふさわしくメインの中央通路さえプライベートな空間に設えられているので、スウオッチの敷地を通らないと先に進めない構造になっている。最後の三分の一にはブライトリング、オリス、シャネル、等々がある。なぜかSIHHジュネーブサロン出展しているジラールペルゴ&ジャンリシャールが重複してバーゼルのホール1.0(最高家賃でも人気ゆえに出展困難)にあるのか。チョッと不思議だ。セイコーとシチズンは2階にカシオは3階。画像はやはりレッドブル?(金持ちやナァ~)ならぬトロロッソでエンジンはフェラーリ製で、今年からカシオがさっきのレッドブルから乗り換えてスポンサードしている。ええぃ!ややこしい!詳細は当店の岩田にお聞きください。
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最近始まった新興ブランド(グリソゴノ等)やファッションが遺伝子なディオールやエルメスも2階組。でも1号館(ホール1)なら主流ブランドと認知される。あとのホール2と5等はブランド的にはマイナー度が増してゆく。ただユニークなブランドや掛時計、ホールクロックさらにはベルジョン等の修理道具屋などなどもあって時間が許せば、見ているだけで楽しい。今回のアルバムを見れば結構な数の車画像。やはり時計と車は切れない縁がある。
まず最初はラテンブランド"クエルボ イ ソブリノス"オーナーにして著名ヴィンテージカーコレクターとして公道レースをも主催しているマルツィオ・ヴィラ氏の愛車ドライエ(仏の往年の高級車メーカー1884年創業~1954年)。ホール2の一階ながら毎年異なる車が展示されている。
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メインのホール1とホール2の間の通路にはブランドが宣伝用にデコレートした超高級車が並ぶ。パーティー招待客の移動とかにも使われている。上から順に毎年鎮座のブランパン✖ランボルギーニ、続いてブランドの格とテイストがどうなのか?メカニケベローチェ✖ロールスロイスファントム、バーゼルワールド公式ハイヤー?のマセラッティ・・
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車話は置いといて、少しパテックフィリップ ブースのご紹介。パテックのブース展示は本当にユーザーフレンドリーだと思う。ディーラーとプレス等関係者しか入場できない1月のリシュモングループ主催のSIHH(通称ジュネーブサロン)と異なり、バーゼルは入場料(結構お高くて一日券で60Sfr.通し券だと150Sfrもするが・・)さえ覚悟すれば誰でも入場可能だ。我々は面の皮の厚さでブランドからチケットを毎年せしめている。各ブースとも温度差とポリシーの違いは有るが何らかの展示をショーウインドーで見せている。終日人だかりが絶えないのが買える買えないは別にしてパテックフィリップと向かい合ったロレックスの2ブランド。で、パテックは製品の展示(今年はブレスやストラップを装着しない丸裸のケース状態)だけでなくブレスを解剖状態で見せたりとそこまで見せるの!の大盤振る舞いだった。さらに嬉しいのは超絶も含めて総てのムーブメントを展示し、画像の様に詳細をモニターで確認する事も出来る。
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WGで市販(氏販?)化されたRef.6300グランドマスターチャイムも普通に展示されている。逆にこのP.O.R.クラスはブース内商談室にサンプルがなく、手に取れない点で一般入場者と我々も平等である。20もの複雑機能を備えたムーブメントCal.300 GS AL 36-750 QIS FUS IRM(長い~!)もしっかり裏表両面を見せる親切設計。でも可笑しいのが左側の西暦の千年ディスクがちゃんと0から9まで対応している事だ。来年あたりパテックはタイムマシン付きグラコン越えのウルトラコンプリケーションを発表するらしい。

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さて、では何もかも総てがブース外で見れるのかと言うとそうはいかない。"希少なハンドクラフト"と言われる究極の手仕事が注ぎ込まれたユニークピース(製作数は10点未満、1点のみもある)だけはブース1階の待合コーナーの一角に展示されている。今年は"鳥"がモチーフに多用されていた。下3点は全て有線七宝(クロワゾネ)。手作業が多すぎて仮に10点製作されても誰が見てもレベルで全部異なる為に1点モノに限りなく近い。
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バーゼル会場のみで発注可能だが必ず発注数が製作予定数を大幅に上回るので、運なのか?実績なのか?コネなのか?仕入れのハードルは高い。PP社発表動画で主要作品をチェック可能で、やっぱりユーザーフレンドリー。最後にブース外の巨大モニターには2016新製品紹介動画が流されている。
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ここら辺りで今年のスイス話はネタが付きたので次稿からは、また通常の商品紹介を再開予定。時差ボケも微妙に残っており少々疲れました。お付きあいありがとうございました。

文責:乾

『第一回パテック フィリップ展』のご案内
だいぶ先になりますが今夏(お盆頃)当店初の『パテック フィリップ展』を計画中です。カサブランカ流の"何か"が違う展示会イベントに出来ないかと日々無い知恵をしぼっております。是非ご期待下さい。日程・詳細等が詰まりましたら順次ご案内申し上げます。

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