パテック フィリップに夢中

パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

年次カレンダー 一覧

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今年最後の入荷は年次カレンダー。2010年に年次カレンダーの第3番目の顔としてデビューしたモデル。この斬新なダイアルレイアウト自体は2006年に新規自社開発されたマニュファクチュールキャリバーを搭載して発表された垂直クラッチ方式のフライバッククロノグラフRef.5960にルーツがある。ちなみにこの顔は2011年に超のつくグランドコンプリケーションであるRef.5208Pにも採用されており古典や伝統とは真逆の最先端デザインとして扱われている。ダイアル上部の三つのカレンダー窓、逆ぞりした幅広のベゼル、横から抉り込み又は肉抜き貫通されたラグ、これら3点がデザイン的に共通している。

Ref.5205の顔としてはホワイトゴールドとローズゴールド各2色の計4モデル。WGにはロジウム&シルバリーと称されるライトグレータイプもあって甲乙つけがたい。個人的には今回入荷の濃い目マットブラック&スレートグレーがよりスポーティーでアダンギャルドなこの年次モデルには似つかわしいと思っている。

Ref.5205G-010年次カレンダー
ケース径:40.0mm ケース厚:11.36mm ラグ×美錠幅:20×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:WG(別ダイアル有)の他にRG別ダイアル有
文字盤:マットブラックとスレートグレーの2トーン ゴールド植字インデックス
ストラップ:マット(艶無)ブラックアリゲーター 
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 5,230,000円(税込 5,648,400円)2017年8月現在

搭載キャリバーは21金フルローターを採用したパテックを代表する自動巻きCal324に年次カレンダーモジュールを組込んでいる。
カレンダー系の操作は禁止時間帯等あって気を使うが、パテックの場合は殆どの物が午前6時(例外あり)に時刻を合わせてプッシュ操作を行う。ムーンフェイズはいつもネット検索して確認していたが、パテックHP内にある確認ページが結構便利である。
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Caliber 324 S QA LU 24H/206

直径:32.6mm 厚み:5.78mm 部品点数:356個 石数:34個 受け:10枚 
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動 
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
PATEK PHILIPPE 公式ページ

2017年12月25日現在
5205G-010 店頭在庫あります
5205G-001 お問い合わせください
以前の同モデル紹介ページ→コチラ(価格・リンク切れ等ご容赦ください。

年末のバタバタ。今年は特に酷い気がしますが、今回は既に紹介済みモデルと言う事もあって、ほぼ入荷案内ブログになってしまいました。
恐らく今年最後の記事かと・・本年もお付き合いありがとうございました。
どうぞ皆さま良き年をお迎えください。

文責:乾

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ノーチラスシリーズのステンレスモデル人気が相変わらず続いている。3針ステンレスRef.5711のブラックブルーを筆頭にホワイトダイアルもプチコンRef.5712/1Aも需給バランスが全く合わない。今回紹介の年次カレンダーモデルRef.5726Aもブレスレットタイプ共々、少しだけ店頭に並んでは嫁いでゆく人気モデルである。
機械的にはカラトラバケースに身を包むクンロクファミリーRef.5396と全く同じ3針自動巻きCal.324に年次モジュール組み込んだキャリバーが搭載されている。ダイアルレイアウトも同じなのだがラグジュアリースポーツの元祖ともいうべきノーチラスケースに積まれて横ボーダーのノーチラスダイアル仕様になると全く違う時計に見えてしまう。
流石にケース厚は3針の8.3mmに対して11.3mmと厚くなるのだが昨今流行りの大型ラグスポに較べればフィット感を損なう厚みではない。斜めから見ればベゼルの厚みが結構あって機械部分はたったの5.78mmしかないのでボリューム感を出す為のデザイン的な宿命と言える。
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天才時計デザイナーのチャールズ・ジェラルド・ジェンタが3針のノーチラスをデザインし発表したのが1976年、その後パワーリザーブ機能付きになったりサイズが色々と変更されたりバリエーションは多々あったが基本的には3針モデルであり続けた。初めての複雑機能が付加されたのが2005年のRef.3712。マイクロローター搭載の極薄自動巻Cal.240にパワーリザーブ・ムーンフェイズ・カレンダー・スモールセコンドを組み込んだ通称プチコンのステンレスブレスモデル。以前にも書いたが、このモデルたった一年しか生産されなかった希少モデルになってしまった。
2006年に発売30周年を迎えたノーチラスは記念的なフルモデルチェンジを受け一気にファミリーも増えた。その際にプチコンも新たにRef.5712に変更され、クロノグラフも始めてラインナップされる事となった。そして4年後の2010年に今回紹介の年次カレンダー5726のストラップモデルが発表された。ついでに言うとさらに4年後の2014年にはRef.5990トラベルタイム付きクロノグラフがリリースされている。
特に人気のあるステンレスノーチラス(メンズ)に限って言えば、現在のラインナップは3針ブレスが2色、年次カレンダーがストラップで1色ブレスで2色、プチコン1モデル、トラベルタイムクロノ1モデルの7モデル。価格は税抜271万円(3針)~582万円(トラベルクロノ)となっている。ストラップ仕様の5726Aは431万円でちょうど真ん中あたりに位置する。
ちなみにジェラルド・ジェンタはラグスポ系の人気モデルを本当に沢山デザインしているがノーチラスが大のお気に入りだったそうで、亡くなる2年前の2009年に初のレディスノーチラスにもデザイン協力で関わっていたそうである。
年次カレンダーについては過去何度も書いているが、初出は1996年でそれまでの永久カレンダームーブをベースに簡素化するのではなく完全なる新規設計がなされた。当時は徐々にクオーツショックからスイス機械式時計産業が立ち直り始めた頃で超の付く複雑時計(永久カレンダー等)はごく一部のコレクター向けとなっていた。そこでパテックは製造の手間やコストがかかり調整も大変なレバー主体ではなく、実用性が高く信頼性や耐久性も高い歯車を主体に機構を考案し特許を得た。それにしても結構なお値段ではありますが・・
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元々1976年に薄さと当時としては画期的な120mの防水性(=堅牢性)を両立するために考案された特殊な2ピース構造の為に考え出されたケース両サイドの"耳"。当時リーダーシップを受け継ぎつつあったフィリップ・スターン氏(現会長)も厚みとその形状には確信を持てなかったとの記述がある。個人的にも20数年前の初見時のノーチは正直好みとは言えなかった。
美人は3日見れば・・・と同じで超ロングセラーモデルは案外とっつきが大した事が無いのかもしれない。逆に短期的なベストセラーは誰もが一目惚れだったりして。
発売当時は上下の2ピースを微妙な調整しながらセット(すり合わせ)していたのでピース毎の互換性が無かった。40年間の様々な技術革新によって現行モデルでは互換可能な3ピース構造となり裏スケルトン仕様にすらなっている。
尚、ステンレスモデルノーチでストラップ仕様は現在このモデルのみであり、ラバー調のスペアストラップが付属されている。
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Ref.5726A-001
ケース径:40.5mm(10時ー4時方向) ケース厚:11.3mm ラグ×美錠幅:25×18mm 
防水:12気圧
ケースバリエーション:SSのみ 
文字盤:ブラックグラデーテッド 夜光付ゴールド植字インデックス
ストラップ:マット(艶無)ブラックアリゲーター 他にブラックラバー付属
価格:税別 4,310,000円(税込 4,654,800円)2017年8月現在

Caliber 324 S QA LU 24H/303

直径:33.3mm 厚み:5.78mm 部品点数:347個 石数:34個 受け:10枚 
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動 
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾

在庫状況についてはお問い合わせください。








永久カレンダークロノグラフRef.5270の記事でも触れたがパテック フィリップは100年以上にわたるクロノグラフタイムピースの輝かしい歴史を持っている。その一方で厳密に言えばこの分野ではマニュファクチュール(完全自社設計開発生産)のキャリバーを持たずについ最近(2004年)までエボーシュより専用のエンジン供給を受けてきた。1900年代前半にはジュ―渓谷ル・サンティエのヴィクトラン・ピゲ、1929年以降はバルジュー、1986年からはヌーベル・レマニアがサプライヤーの重責を果たしてきた。
しかし2000年代に入るとスオッチグループ傘下のレマニアからの安定供給に危険信号が燈るようになりクロノグラフキャリバーのマニュファクチュール化プロジェクトが進められた。で、最も難しそうな手巻スプリットセコンドクロノグラフを1920年代のエボーシュキャリバーを手本に開発し2005年にRef.5959を発表した。ただしこのキャリバーCal.CH27-525は昔ながらの工房内で限られた熟練職人の手作業によって全工程を2度組される伝統的な製作手法によるため極端に生産数が少なくかつ非常に高額なエンジンである。翌2006年には同じクロノグラフでも非常に現代的である程度の量産が可能ないわゆる″シリーズ生産"型の自動巻クロノグラフCal.CH28-520が開発された。さらに2009年に古典的な美観を備えた手巻シンプルクロノグラフCal.CH29-535が発表されパテックのクロノグラフ自社化は完結した。
今回紹介のRef.5960はこの2番目に開発発表されたCH28-520を始搭載したデビューモデル。発表年2006年のバーゼルはこの画期的なクロノグラフの話題で持ちきりだった。垂直クラッチを備えた自動巻きクロノというベースキャリバー開発だけでも話題性充分なのにパテックはいきなりパワーリザーブと年次カレンダーのモジュールを追加し、プラチナケースに搭載してきた。このモデルはケース形状やダイアルデザイン共にクラシックと対極の現代パテックのモダンテイストで仕上げられた。逆ぞりのベゼル、12時側に弓状に並ぶカレンダー表示窓、30分と12時間のクロノグラフ積算計の同軸表示。さらにはカラーリングもスポーティなレッドやブルーを差し色にする事でそれまでになかったパテックの新しいイメージが打ち出された。
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当初プラチナ以外の素材ではリリースしないと言われていた5960Pは2014年にベストセラーかつ希少モデルのまま生産が中止され、ドロップリンクブレスレットを備えたステンレスモデルの後継機Ref.5960/1Aにそのモテモテ人気も一緒に引き継がれた。そして今春のバーゼルでそのステンレス白文字盤は生産中止となり今回紹介の後継モデル2型がラインナップされた。
まずステンレス新ダイアルの黒文字盤Ref.5960/1A-010。赤針2本以外の針色、カレンダー窓枠、インデックス、文字盤ベース・・見事にまで反転液晶のごとく白が黒に、黒が白に逆転されている。傾向として従来の白が良いとの評価もあるが、個人的には好みの問題で優劣を感じてはいない。
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上画像では針やインデックス等の鏡面部がブラックアウトしているが、実際の色目は下のようになっている。
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で、さらに5960としては3番目の素材WGが追加された。色目はトレンドのブルー。色使いは上のステンレスの黒が青にこれまた忠実に置き換わっている。ただしメタルブレス仕様ではなくどこかで見た事のある明るめのブラウンカーフストラップに個性的なピンバックル(Clevis prong buckle)が装備されている。明らかに文字盤カラーも含めて2015年発表のカラトラバ パイロット トラベルタイムRef.5524Gの流れを汲んでいる。
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こちらもSS黒文字盤同様にインデックス等がブラックアウトしてるので現物と見た目感はかなり異なり視認性は充分にある。バーゼルでの初見の印象は正直「売れるのか?売れないのか?よくわからない」。この点でも5524パイロットトラベルと同類なのだった。価格差は税別717万円と約200万円パイロットより高額である。いづれにしても好き嫌いのハッキリ別れそうな個性的な意欲作だと思う。

Ref.5960/1A-010 年次カレンダー自動巻きクロノグラフ
ケース径:40.5mm ケース厚:13.53mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:SS
文字盤:エボニーブラックオパーリン ゴールド植字バーインデックス
ブレスレット:両観音クラスプ付きステンレス5連ブレス 抜き打ちピン調節タイプ 
尚、参考の商品リリースはコチラから
価格:税別 5,560,000円(税込 6,004,800円)2017年8月現在

Ref.5960/01G-001 年次カレンダー自動巻きクロノグラフ
ケース径:40.5mm ケース厚:13.53mm ラグ×美錠幅:21×16mm
防水:3気圧
ケースバリエーション:WG
文字盤:ブルーバーニッシュド ゴールド植字バーインデックス
ストラップ:ヴィンテージ ブラウン カーフレザー クレビスプロングバックル付きブレスレット 
尚、参考の商品リリースはコチラから
価格:税別 7,170,000円(税込 7,743,600円)2017年8月現在

※以下過去記事より転載
冒頭でも触れたキャリバーCal.CH28-520は、それまで頑なに手巻きの水平クラッチに拘っていたパテックのクロノグラフ史を2006年に塗り替えたエポックメイキングなエンジンである。前年発表の完全自社クロノキャリバーCal.CHR27-525は確かに最初の100%自社製造ではあったが、それまでの伝統的製造手法でコツコツと工房で少量生産される手作り的エンジンであり、搭載されるタイムピースも商品というより作品と呼ばれるのがふさわしいユニークピースばかりだ。対してCal.CH28-520は"シリーズ生産"と呼ばれる或る程度の工場量産をにらんだ商業的エンジンであり、パテックフィリップが新しいクロノグラフの歴史を刻み込むために満を持して誕生させた自信作なのだろう。
パテックの自社クロノキャリバー3兄弟の価格は、その搭載機能や構成部品点数に比例せず、どれだけの手仕事が盛り込まれているかで決定される。金銭感覚抜群で働き者の次男CH28-520 C(自動巻、垂直クラッチ、フライバック、部品点数327点)、次がクラシックだけどハイカラな3男坊のCH29-535 PS(手巻き、水平クラッチ、部品点数269点)、そして金に糸目をつけない同楽な長男CHR27-525 PS(手巻き、水平クラッチ、ラトラパンテ、部品点数252点)の順となる。
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上記画像でローターで隠された部分は3枚の受けがあるが、この部分はどの派生キャリバーもほぼ変化が無い。それに対してテンプ左のPPシールの有る受け、さらに左の複雑なレバー類がレイアウトされた空間は派生キャリバー毎にけっこう異なる。必要なミッションに応じて搭載モジュールがダイアル側で単純にチェンジされるだけでなく裏蓋側の基幹ムーブメントへもアレコレと手が入れられている。

Caliber CH 28-520 IRM QA 24H:年次カレンダー機構付きコラムホイール搭載フルローター自動巻フライバッククロノグラフムーブメント

直径:33mm 厚み:7.68mm 部品点数:456個 石数:40個 受け:14枚 
パワーリザーブ:最低45時間-最長55時間(クロノグラフ作動時とも)
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
又スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ 

文責:乾

パテックよりイレギュラーなプチ製品追加情報が来た。こうゆう「突然お邪魔します!」的なモデル発表はいつも可哀そうだと思ってしまう。拙ブログで毎年一番アクセスが多いのがバーゼル訪問前後の新製品紹介編。2番目がそれに先立つ生産中止情報編。それほど時計ファンにとってお気に入りブランドの継続・廃番・新作は気になってしょうがないところ。昨年のノーチラス発売40周年記念限定モデルの様にストーリーが有ってそれだけで盛り上がれるタイムピースは良い。むしろブランドにとって貴重な別アカウントでの商戦作りも出来よう。だからこそ中々周知されにくいであろうプチ情報も丹念にお伝えしてゆきたい。けっして流行らない(流行り過ぎた?)寿司屋のようにネタが尽きたという訳では・・・

レディスの年次カレンダーは2005年にメンズ2代目Ref.5056と似た顔Ref.4936で発表された。女性向けにマザーオブパール(MOP)文字盤が採用され、WGにはタヒチ産黒蝶貝、YGとRGにはバリ産白蝶貝が使われていた。ベゼルには二重巻きでダイアモンドセットされていた。パワリザはゼンマイ臭いのが敬遠されてか省かれていた。翌年の2006年には豪華仕様のケースサイド及びラグにもダイアジェムセットがなされたRef.4937が追加されている。なぜかWG仕様はインデックスは斜体のかかったアラビアで転写となっていた。

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4936&4937のコンビは結構ロングセラーとなり2014年まで生産されたが、2015年発表の現行モデルRef.4947&4948に引き継がれた。二世代目の主な変更点はベゼルのみダイアの4947はダイアルがMOPからソリッド通常文字盤になり、ケースサイドとラグまでダイア装飾の入った4948のみがMOP文字盤とされて住み分けが図られた。インデックスは全て正体のアラビア植字となりケース径が1mmUPした。少し若返った印象だろうか。いづれにしても美人姉妹のような関係が続いている。
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で、いつもどおり前置きが終わって、今回の新色は豪華仕様の姉のWG素材の文字盤変更である。画像は質感が出ていないが資料には真珠母貝とある。我々もスイスパテック社のHP上の画像確認だけなので判然としないがアラビアインデックスのみが鏡面シルバー色(下画像とはかなり違うが?)でレールや曜日、月等のディスプレイはブラックのようだ。でもこの顔どっかで見た既視感があると思ったら、今年バーゼルでレディス永久カレンダーRef.7140に素材追加されたWGのスペアストラップ(シャイニーグリーンターコイズアリゲーター)仕様とか、妹分の年次Ref.4947Gに文字盤追加されたシルバリィ バーティカル アンド ホリゾンタル サテンフィニッシュド ダイアル(長っ!)とか。
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ともかく最近のパテックのトレンドなのだろうレディスはブルー系やグリーン、パープル、ピンクなど明るいビビッドカラーのアリゲーターストラップの採用がラッシュだ。

Ref.4948G-010 レディス年次カレンダー

ケース径:38.0mm ケース厚:11mm ラグ×美錠幅:19×14mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション: WG(別ダイアル有
文字盤:バリ産ホワイト マザー オブ パール、ゴールド植字インデックス
ストラップ: 青緑系アリゲーター ※カラー名称不明、パテックHP記載のブリリアント・ミンクグレーは誤植と思われる為
バックル:ピンバックル(Prong buckle)
ダイアモンド:ケース347個~2.65ct リューズ14個~0.06ct バックル27個~0.21ct 合計388個~2.92ct
価格:税別 7,670,000円(税込 8,283,600円)2017年9月現在
9月よりデリバリー予定

Caliber 324 S QA LU
直径:30mm 厚み:5.32mm 部品点数:328個 石数:34個 受け:10枚 
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動 
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾

このモデル(リファレンス)を取り上げるのは実に4回目である。なにせこのモデルとの付き合い初めが個人的にあまりにも大事件だったのでどうしても思い入れてしまう。機械的な紹介はほぼダブってしまうのだが・・
永久カレンダーを複雑機構の看板にし続けてきたパテック フィリップが現代的で実用性の高い年次カレンダーを開発し特許を得たのが1996年。その際に永久カレンダーの簡素化で対応するのではなく、全く一から設計開発し極力レバーやカムなどの大振りなパーツを採用せず、出来る限り歯車輪列にて対応する事で文字盤レイアウトに自由度が与えられた。ただこの方式は輪列の増加による負荷の増大というデメリットがあった。これに対応するためパテックは徹底した歯車の設計の見直しと他ブランドでは真似のできない歯車の研磨仕上げでエネルギーロスをともかく低減させた。さらにトルクがしっかりしたベースムーブCal.324を搭載する事で安定した駆動を実現したとしている。
おさらいをさっと済ませて実機を撮影。
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パテックフィリップのリファレンス番号の後ろに付く枝番は知る限り001がニューモデルの初出の文字盤。元々2006年にカラトラバケースに年次カレンダーを搭載したRef.5396の枝番001はトリプルサークルと言われる個性的な文字盤仕様。パテックではよくある常套手段でお初ものには歌舞伎の隈取りよろしくファンの耳目を集めるべく厚化粧気味のニューフェースでスタートされる事が多い。
そして4年後の2010年にトリプルサークルは生産中止となり、今回紹介のソリッドな文字盤の枝番011が発表された。文字盤モチーフとしてのトリプルサークルそのものは年次カレンダーRef.5396に一年先立つ前年の2005年に発表された自動巻き3針カレンダーのカラトラバRef.5296G-001で採用されている。そしてこの自動巻クンロクでもソリッドなノーマルダイアルが010枝番で発表されている。
この年次カレンダーモデルは既に何度も紹介しているローズゴールドと常にセットで文字盤の発表や廃番がなされている。これは昨年の新作アラビアインデックス文字盤でも同様である。ただ今年はローズのみに新たなブルーダイアルがインデックス違いで2モデル追加された。ソリッドゴールドのバーインデックス5396R-014とバゲットダイアのバーインデックス5396R-015である。イエローゴールドはデビュー時から設定が無い。
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鏡面仕上げの横顔がカラトラバのクンロク(96)ケースの遺伝子を最も印象づけている。ケース厚さ11.2mmはフルローター自動巻きベースムーブメントに年次カレンダーモジュールを積み込んでなので充分に厚みは抑えられている。
パテックを代表する顔であるダブルギッシェ年次カレンダーRef.5396全6リファレンスで最もおとなしく上品な顔が今回紹介のモデル。個人的には機械式時計黄金期1920年頃~1960年頃の雰囲気が良く出ている一本かと・・

Ref.5396G-011年次カレンダー
ケース径:38.5mm ケース厚:11.2mm ラグ×美錠幅:21×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:WG別ダイアル有)、RG別ダイアル1

文字盤:シルバーオパーリン ゴールド植字インデックス
ストラップ:シャイニー(艶有)ブラックアリゲーター 
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 5,230,000円(税込 5,648,400円)2016年11月現在

以下過去記事より転載
搭載キャリバーは21金フルローターを採用したパテックを代表する自動巻きCal324に年次カレンダーモジュールを組込んでいる。
カレンダー系の操作は禁止時間帯等あって気を使うが、パテックの場合は殆どの物が午前6時(例外あり)に時刻を合わせてプッシュ操作を行う。ムーンフェイズはいつもネット検索して確認していたが、パテックHP内にある確認ページが結構便利である。
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個人的にフルローター自動巻きの裏スケルトンには一抹の気色悪さをいつも感じてしまう。ただパテックの場合はローターの仕上げが尋常でなく美しい。撮影の度に改めてそれを感じる。PCモニター画像ではそれを表現しきれていない。連日の猛暑で目も腕もなまくらになった事にしておこう。

Caliber 324 S QA LU 24H/303

直径:33.3mm 厚み:5.78mm 部品点数:347個 石数:34個 受け:10枚 
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動 
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

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文責:乾

在庫状況についてはお問い合わせください。

昨年度に引き続き今年もお盆に「パテック フィリップ展」を開催いたします。
カサブランカ奈良『2017パテック フィリップ展』
日時:8月11日(金・祝)~13日(日) 3日間 11002000
場所:当店2階パテック フィリップ・コーナーにて

普段店頭ではご覧いただけないグランドコンプリケーションを始め、通常はショーケースに並ばない希少なモデルやレディスコレクションまでほぼ現行モデルのフルラインナップをご覧いただけます。同一モデルの素材違いや文字盤違い、またご興味のある複数のモデルを同時に並べて見較べられる事もパテック フィリップ展の魅力です。またカフリンクス等のアクセサリーについても多数展示致します。
世界最高峰の時計ブランド"パテック フィリップ"の様々なモデルが一堂に集う特別な3日間。ぜひこの機会にご来場いただけますようスタッフ一同心よりお待ちしております。

ともかく例年2月は異常に忙しい。ともかく出張が多すぎる。商売はニッパチと言うぐらいで奈良も松山の百貨店も暇だ。全国的にどの時計家業の親方(社長)連中も本業は暇なはず。そこを狙って各ブランドのビジネスミーティングやら展示会、受注ミーティングが目白押しでやってくる。それも決まって各店舗の定休日が多い水曜日指定が圧倒的だ。正直今月はパーソナルな休みは全滅状態である。
超個人的(正確には法人的?)に奈良・松山とも人事面で減員があり、その後始末も重なって精神はともかく肉体的にはトータル2000キロ以上の移動をこなして限界に近い。とうとうパテックのブログの更新も″奈良で見つける・・"同様にサボログとなり果てている。

意を決して、本日(既に書き始めから13日経過してるが・・)は久しぶりに一度WGでご紹介済みの年次カレンダーで最もLEONっぽい?Ref.5205のローズゴールド素材に漆黒DIALのセクシーモデルを撮り書き下ろす事に・・
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昨年末で敏腕レタッチャーだったスタッフが退職したので画像一枚仕上げるのに数時間かかる。あっ!あんまり見つめないで、ボロが至る所に・・
これはもうセクシーダイナマイトとしか言いようのない色気ぷんぷんな時計。パテック随一ではないか?艶、艶、艶、でお汁溢れそうですナァ。
正面も良いが色男は横顔にさらにゾクッとするものがあったりする。
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えぐれ、くびれ、のたうつボディラインが堪りません。※リューズ押し込み処理省略は、ご勘弁ください。
この時計に余計な講釈や解説は不要。どうしても必要なお方は拙ブログ過去記事Ref.5205G-010をご覧ください。
一応、粋な背中も撮ってみた。
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こちら実はトリミングのみの久々の完全無修正画像。もちろんリューズも出ベソそのままで、少しだけ明るくしてコントラストも上げようかと一瞬迷ったが、たまには写虚ならぬ写真が良かろうと致した次第。

ここまで書いて本日これまで、そろそろ悪い友達が飲みに行こうと誘いに来る時間。続きは後日でご容赦願います。

文責:乾

遅ればせ過ぎながら、1月末と言うのに・・・謹賀新年、本年も超しつこい瞑想(迷走?)ブログよろしくお願いします。
年始からバタバタ、バタバタと超多忙で昨年中に書き溜めていた下書きが月末までアップできない忙しさのカサブランカ年初でした。目の回る忙しさの割に金額はさほどでも無い。何とも不思議、不思議・・そりゃそうや!今年は酉年、バタバタ貧乏なる言葉有りますがなぁ!

現在、年次カレンダーの顔は3つ。すなわち初代の流れを汲むRef.5146系の2つ目サブダイアル針表示タイプ。前回記事紹介の12時側に弧を描く3つ窓表示のRef.5205の弓窓タイプ。1940年~50年代に盛んに永久カレンダーに採用されたインライン2つ窓表示のRef.5396系のダブルギッシェタイプである。
年次カレンダー発売20周年を迎えた2016年に記念モデルとして発表されたのが、唯一過去の偉大なレジェンドからインスパイアされたRef.5396であったのはごく自然な流れだったのかもしれない。
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従来のバーからブレゲアラビア数字にインデックスの変更だけながら、WGケースだけは文字盤ベースカラーが従来無かったダークなチャコールグレイに変更されている。改めてこの顔とブレゲ数字の組み合わせアーカイブを探すもコレと言うのが見当たらず、偶数時間(12,2,4,8,10)のみ正体ゴシックアラビアタイプ(下画像:1941年Model1526)が幾つか見つかった。もちろんシンプルウオッチならカラトラバRef.96ケースにブレゲ書体のフルアラビアインデックスは珍しい事も無く様々な年代で使われているのだが・・

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PATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A. BANBERY) P.282
どうも2016年の新製品にはブレゲアラビア数字のインデックスが多用された気がする。永久カレンダーRef.5327、永久カレンダーミニットリピーターRef.5374R等々・・
たぶんこの流れで記念モデルのRef.5396もブレゲアラビアのインデックス採用となったのだろうか。部分変更ながら受ける印象は全く違う。凛としたクールな印象のバーに対して何となく優し気で暖かいイメージがある。好き嫌いはハッキリと別れそうだ。下衆ながらコスト面では時間毎に異なるアラビア植字が絶対に高いハズだ。個人的には斬新なイメージのニューカラーダイアルのWGの渋さにヤラれた。
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正面からは膨らんだドットにしか見えない秒インデックス。実は真逆に彫り込まれて凹んでいる。完全な目の錯覚なのだが、この手法かなりの割合で現行パテックコレクションで採用されている。印刷物や普通のモニター画像ではまず解らないので愛機や店頭の実機をルーペでご覧になってください。初めて見ると目からウロコですので是非おススメ致します。
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もっと鮮明に撮りたかったがこれが限界。微妙な曜日(SAT)と月(MAR)の段差。いわゆるダブルギッシェの2枚のディスクは少し重なってしまうため月が曜日ディスクの下側にセットされている。所有機(Ref.5396R-011)を1年半愛用していてもマクロレンズから覗いて初めて気付かされたミクロ決死圏(古っつ!)だった。

Ref.5396G-014年次カレンダー
ケース径:38.5mm ケース厚:11.2mm ラグ×美錠幅:21×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:WG別ダイアル有)、RG別ダイアル有
文字盤:チャコールグレイサンバースト ゴールド植字インデックス ブレゲ数字インデックス
ストラップ:マット(艶無)ブラックアリゲーター 
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 5,230,000円(税込 5,648,400円)2016年11月現在

以下過去記事より転載
搭載キャリバーは21金フルローターを採用したパテックを代表する自動巻きCal324に年次カレンダーモジュールを組込んでいる。
カレンダー系の操作は禁止時間帯等あって気を使うが、パテックの場合は殆どの物が午前6時(例外あり)に時刻を合わせてプッシュ操作を行う。ムーンフェイズはいつもネット検索して確認していたが、パテックHP内にある確認ページが結構便利である。
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個人的にフルローター自動巻きの裏スケルトンには一抹の気色悪さをいつも感じてしまう。ただパテックの場合はローターの仕上げが尋常でなく美しい。接写しながら改めてそれを感じた。PCモニター画像ではそれを表現しきれていない。デジ一眼のモニター画面では惚れ惚れする輝きと色気があったのだが・・・
上が1年以上前掲載の愛機の背中、下が昨年に展示会サンプルを急ぎ取りした裏スケなのだが少々愛情不足なのは否めないかナァ~

Caliber 324 S QA LU 24H/303

直径:33.3mm 厚み:5.78mm 部品点数:347個 石数:34個 受け:10枚 
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動 
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾

2017年1月31日現在
5396G-014 お問い合わせください
5396R-012 お問い合わせください
5396G-011 店頭在庫有ります
5396R-011 お問い合わせください
(パテック フィリップ在庫管理担当 岡田)

※年末年始にスタッフが新天地に旅立ちましたので当分の間、かなり不定期な更新になりそうです。只今、時計屋希望者募っております。安月給で良ければパテックと至福の日々が過ごせます。

≪イベントのお知らせ≫
新年早々、1月末に下記展示会の開催をいたします。皆様お気軽にお越しください。
『パテック フィリップ年次カレンダー展示会』
日時:2017年1月20日(金)21日(土)22日(日) 11:00~20:00
会場:店舗2階パテック フィリップ コーナー
詳細はコチラからどうぞ

今回紹介のRef.5905Pは2015年に超人気モデルRef.5960Pの後継機として発表された。
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2016年はパテックにとって話題がてんこ盛りだった。まずノーチラス発売30周年でのシリーズフルモデルチェンジ。そしてパテック フィリップ ブランド史上初めての完全自社開発製造の自動巻クロノグラフムーブメント搭載モデルの発表。フライバック機能を備えクロノグラフ駆動時のトルクロスを押さえ込んだ画期的な垂直クラッチを採用したCal.28-520には最初から2つの派生ムーブメントが用意された。

シンプルなクロノグラフムーブは新生ノーチラスRef.5280に搭載され外装マテリアルを変更しながら現行のRef.5980/1R等で継続している。今秋話題のノーチラス40周年記念限定のWGクロノグラフも同キャリバーが積まれている。
もう一つが年次カレンダーモジュールを積んで非常に先鋭的な顔で発表されたRef.5960Pである。
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この時計も当時まだ奈良の店舗でパテックを触っておらず不勉強だった事もあり、直感的に"好きにはなれない"デザインだった。それまでのパテックにはないスポーティなレイアウトと色遣いの文字盤。恐らくティアリー現社長の好みが相当盛り込まれたと想像できた。プラチナケースだけでも高いのにクロノを積んで900万円近い価格。なんぼパテックでも遊びすぎのダイアルはオイタが過ぎてはしないかと密かに思ったものだ。
ところがいざ市場投入されるや瞬く間に超の付く人気希少モデルになった。その状態が5年は続き、高額商品にもかかわらず2次マーケットではプレミアがつき投資目的買いが正規市場では問題視された。
そして2014年に突然プラチナ製のRef.5960は全て生産中止となり、意表を突く同リファレンスのステンレスモデルがブレス仕様で発表された。このRef.5960/1Aも大変スポーティな文字盤ながら、個人的にはSS素材ならでは生きる元気一杯のダイアルデザインが好印象なモデルだ。
一年ブランクを経て2015年、装いを改め復活したプラチナ製後継機が今回のRef.5905P。デザイン的には2010年に年次カレンダーの新しい顔として登場したRef.5205との共通点が多く、明らかに発展デザインである。具体的には長目のバーインデックスに外周円と内周円で描く古典的なセクター(Section)ダイアルやケースサイドの長細い抉り込み等である。ただRef.5205自体が12時側に弓状に弧を描く″曜日"、″日付"、″月"を表示するRef.5960Pの分家デザインでもあるが・・
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その他初代のRef.5960Pとの違いはPPロゴ直上のパワーリザーブの不採用。6時側の同軸積算計の12時間計を省き単純な60分計のみにする事で視認性が高まりクールでエレガントな二枚目に仕上がっている。クロノグラフのプッシュボタン形状がクラッシックなスクエアに変更され珍しく上下面がポリッシュ仕様となっている。時分針もリーフから少し太目のドーフィンになった。全般としてアバンギャルドなイメージが払拭されてオーソドックスで落ち着いた印象に衣替えされた。その分厚み0.53mm、ケース径で1.5mmサイズアップして押し出しを増しバランスを取っている。どちらが良いかは個人の好みだろう。ただ2011年発表のベゼルダイア仕様の派生モデルRef.5961の文字盤が単色使いなった事から初代の奇抜さは少々やり過ぎとの反省があったと推測している。
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ベゼルの逆ぞり(コンケーブ)とケース横っ面の抉り(手作業と聞いた記憶が・・なぜ機械で出来ないのかずっと疑問。機会が有ればぜひ確認)が現代パテックの最先端モデルである事の証・・・ではあるのだが複雑な曲面がケース全体を覆ってくれて本当にカメラマン泣かせだ。画像ではなく絶対に実機をご覧にいれたい。

Ref.5905P-001 年次カレンダークロノグラフ

ケース径:42mm ケース厚:14.03mm ラグ×美錠幅:22×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:PT(別ダイアル有)
文字盤:ブルーサンバースト ゴールド植字バーインデックス
ストラップ:マット(艶無)ネイビーブルー アリゲーター 
価格:税別 85,300,000円(税込 9,212,400円)2016年11月現在


冒頭でも触れたキャリバーCal.CH28-520は、それまで頑なに手巻きの水平クラッチに拘っていたパテックのクロノグラフ史を2006年に塗り替えたエポックメイキングなエンジンである。前年発表の完全自社クロノキャリバーCal.CHR27-525は確かに最初の100%自社製造ではあったが、それまでの伝統的製造手法でコツコツと工房で少量生産される手作り的エンジンであり、搭載されるタイムピースも商品というより作品と呼ばれるのがふさわしいユニークピースばかりだ。対してCal.CH28-520は"シリーズ生産"と呼ばれる或る程度の工場量産をにらんだ商業的エンジンであり、パテックフィリップが新しいクロノグラフの歴史を刻み込むために満を持して誕生させた自信作なのだろう。
パテックの自社クロノキャリバー3兄弟の価格は、その搭載機能や構成部品点数に比例せず、どれだけの手仕事が盛り込まれているかで決定される。金銭感覚抜群で働き者の次男CH28-520 C(自動巻、垂直クラッチ、フライバック、部品点数327点)、次がクラシックだけどハイカラな3男坊のCH29-535 PS(手巻き、水平クラッチ、部品点数269点)、そして金に糸目をつけない同楽な長男CHR27-525 PS(手巻き、水平クラッチ、ラトラパンテ、部品点数252点)の順にお勘定は大変な事になってゆく。
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上記画像でローターで隠された部分は3枚の受けがあるが、この部分はどの派生キャリバーもほぼ変化が無い。それに対してテンプ左のPPシールの有る受け、さらに左の複雑なレバー類がレイアウトされた空間は派生キャリバー毎にけっこう異なる。必要なミッションに応じて搭載モジュールがダイアル側で単純にチェンジされるだけでなく裏蓋側の基幹ムーブメントへもアレコレと手が入れられている。(ほぼ全て過去記事から転載・画像再撮影だが・・ぜんぜんあきまへんナァ~)

Caliber CH 28-520 QA 24H:年次カレンダー機構付きコラムホイール搭載フルローター自動巻フライバッククロノグラフムーブメント

直径:33mm 厚み:7.68mm 部品点数:402個 石数:37個 受け:14枚 
パワーリザーブ:最低45時間-最長55時間(クロノグラフ作動時とも)
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
又スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ 

文責:乾
参考:Patek Philippe Internaional Magazine VolⅡ No.7

≪イベントのお知らせ≫
新年早々、1月末に下記展示会の開催が決まりました。皆様お気軽にお越しください。
『パテック フィリップ年次カレンダー展示会』
日時:2017年1月20日(金)21日(土)22日(日) 11:00~20:00
会場:店舗2階パテック フィリップ コーナー
詳細はコチラからどうぞ

ということで数回にわたって年次カレンダーモデルを集中的に掘り下げます。
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年次カレンダーダーの元祖は1996年発表のRef.5035である。この全く新しいパテックのカレンダーの発表までは機械式腕時計のカレンダー機構は大小の月さえ乗り越えられぬシンプルカレンダーか、いきなり2100年までノータッチで突き進む永久カレンダーかの両極端しか無かった。前者は実用性に難があり、後者は機構の複雑さから高額で顧客が限られ一般的ではなかった。そのためか特許を取得した革新的かつ有用な年次カレンダーはデビュー年のスイス時計専門誌モルトン・パッション誌の「ウォッチ・オブ・ザ・イヤー」に審査員全員一致で選ばれている。

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このほとんど"発明"とも言えそうな快挙は1991年、パテックが創造的な産学協同の一環としてジュネーブ州立技師学校の或る学生に卒業研究課題を提示した事に始まったそうだ。この研究に携わった学生さんはその後パテック社に入社し現在も在籍中との事である。
開発の方向性は、カム、ラック、コハゼ、ジャンパー等で構成される既存の永久カレンダーの簡素化ではなく、シンプルカレンダーからスタートした洗練かつ独創的な輪列が採用された。主要な歯車には新たに設計された高精度の歯形曲線が採用されてエネルギーロスが低減した。その結果カレンダーディスクはほとんど機械的抵抗なしに回転出来るようになったらしい。年次の開発=歯車の進化というようなことらしい。
年次に関して調べるとあくまで永久の簡素版でなく、"新規開発のなめらか歯車輪列機構である"との上述のようなくだりにいつも出くわす。ではなぜ永久の簡素版では駄目だったのか。それは永久カレンダーで採用されている大型レバー等は組立時にデリケートかつ高コストの調整手作業が必須となり、一人の職人が全工程を組み上げるグランドコンプリケーションスタイルなら可能だが、或る程度の量産を行う"シリーズ生産"モデルにはなじまないと言う理由があったようだ。調整が易信で信頼性と耐久性を上げつつコストを下げるには白紙からの新規開発しか無かったのだろう。この難問をパテックの開発陣は5年かけて解決した。
デビュー2年後の1998年にはムーンフェイズとパテックが業界で初装備をしたパワーリザーブ表示をそれぞれ独立輪列で追加搭載したRef.5036/1が出る。顔的に今回紹介のRef.5146のルーツと言えるモデルで専用に新規設計され現在ドロップ・リンク・ブレスレットと呼ばれるメタルブレス仕様で発表された。さらに1999年には5036/1の姉妹モデルで現社長ティアリー・スターン氏が創作したプラチナケース+ストラップ仕様のRef.5056が追加発表される。ここまでは全て21600振動の48時間駆動のCal.315 Sをベースムーブとして搭載した37mm径ケースの仕様であった。5036-5056.jpg

大ベストセラーとなったRef.50系年次カレンダーは2005年にRef.5146にフルモデルチェンジされる。ケース径が2mmアップされ39mmとなり文字盤レイアウトはRef.5036そのままとされたがインデックスはそれまでのローマンから12・3・9アラビア+バーの組合せになった。ムーブメントもCal.315から高振動の28800振動・45時間駆動で4本アームに4個の慣性ウェイトからなる新設計のジャイロマックス・テンプを組み込んだCal.324に積み替えられた。
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画像は素材違いのYGモデルである。これは実機サンプルで最上段画像も昨夏の展示会に借用したサンプルを撮っている。その為カレンダーが3月18日土曜日になっている。時計の各ブランドは何故かサンプルの日付を統一する傾向が有る。皆それぞれが一番バランスが見た目を選んでいるらしい。で、ほぼ全部バラバラなのはなんで?・・
ちなみにRef.5146は実はYGのグレーダイアルがとても良い。カタログから想像がつかないくらいケースと文字盤の相性がよろしい。是非現物を見る価値がある。ただ上の撮影画像は時間の制約もあって・・・
Ref.5146のメタルブレスの採用時期は調べきれなかったが取り合えずサンプルがあったので一応撮影し画像アップした。このブレス装着感の良さも是非機会があればお試し価値は絶対にあり。

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さて2005年には合わせて初代Ref.5035のイメージが色濃く残された37mmサイズ・パワーリザーブ表示無し・フルローマンインデックスのRef.4936がレディース初の年次カレンダーモデルとして発表された。
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この年には先端テクノロジーを追求する「パテック フィリップ アドバンストリサーチ」第一弾の年次カレンダーモデルRef.5250Gが限定100個で発表された、Ref.5146と外見は同じながら従来型のCal.315ベースの年次キャリバーにシリコン系素材であるSilinvar®製ガンギ車を搭載していた。さらに翌2006年にアドバンストリサーチ第2弾としてローズゴールド仕様の年次Ref.5350Rが300個限定で発表されている。エンジンはCal.324に変更され、ガンギ車に加えてSilinvar®製のSpiromax®髭ゼンマイが採用された。2008年にはアドバンストリサーチの完結編として年次Ref.5450Pがプラチナ限定300個で製作された。このモデルの脱進機はPulsomax®脱進機と呼ばれアンクル素材もSilinvar®製となった。

ところでアドバンストリサーチそのものは機械式時計の心臓部である調速機構の最重要パーツである髭ゼンマイ及び脱進機を構成するガンギ車とアンクルのシリコン化プロジェクトである。必ずしも時計は年次カレンダーである必然性はなかったはずだ。それを敢えてフルモデルチェンジをした第二世代年次カレンダーRef.5146のデビューに花を添えるという演出をしたパテック フィリップは中々の役者である。
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実を言うと個人的にこの第2世代の年次カレンダーはノーチラスと同様で最初あまり印象が良くなかった。もっと正確に言えばRef.5146の顔が何とも緩くてもっちゃりした印象しかなかったからだ。きっとバーゼルでも悪態をつき、短寿命モデルと予想した記憶がある。ところが今年で満12歳もの長寿モデルとなってしまった。初代Ref.5035(10年)より長期政権でロングかつベストセラーなのだ。そして兄弟姉妹的モデルが15型もある大家族構成でもある。時々パテックにはこうゆう大穴というか裏をかかれるモデルが出てくる。気張らずに普段感覚で着けられる気楽さ、それでいて世界最高峰の満足感が同居するのが人気の秘密なのか。さらに言えばパワリザーブ機能無しの分家モデルのRef.53965205と比較して求めやすい価格もRef.5146の魅力なのだろう。

厚みは11.23mmでクラシカルデザインRef.5396の11.2mm、前衛デザインRef.5205の11.36mmとほぼ同じで決して装着感を損なう厚みではなくええ感じの存在感だ。
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今回撮影中にRef.5146のムーンフェイズのプリント仕様が他のモデルと微妙に異なっている事に初めて気付いた。普通は月も星も単純な塗装と思われるのだが、Ref.5146の星は周囲が盛り上がった凝った仕上げがなされている。他モデルにもあるかもなので今後注意を払いたい。尚、RGの文字盤はYGのラッカー塗装と異なりSlate gray sunburstで全く印象別物なのだが・・個人的には実に実に美しい。1月の年次展示会にはWG素材サンプルのSlate gray sunburstとの見比べも楽しみだ。
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下はRG素材のクリームのラッカー塗装の月齢表示部
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Ref.5146R-001 年次カレンダー

ケース径:39.0mm ケース厚:11.23mm ラグ×美錠幅:20×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:RG WG(別ダイアル有YG(別ダイアル有) PT ※別途ブレスレットモデル有り
文字盤:クリームラッカー、ゴールド植字インデックス
ストラップ:マット(艶無)チョコレートブラウンアリゲーター
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 4,520,000円(税込 4,881,600円)2016年11月現在
※WGは同額、YG、PT及びブレスレットタイプの価格はお問い合わせください。


搭載キャリバーは21金フルローターを採用したパテックを代表する自動巻きCal324に年次カレンダーモジュールを組込んでいる。
カレンダー系の操作は禁止時間帯等あって気を使うが、パテックの場合は殆どの物が午前6時(例外あり)に時刻を合わせてプッシュ操作を行う。ムーンフェイズはいつもネット検索して確認していたが、パテックHP内にある確認ページが結構便利である。
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画像は都合でYGを撮影。裏蓋はスケルトンでスクリューバック仕様。これも少し不思議でほぼ同じ厚みの年次兄弟モデルのRef.5396と5205はスナッチ(抉じ開け)が採用されているのだ。ところで撮影時に惚れ込んだYGモデルはサンプルとして余程人気があるのかお勤めがずいぶん長いようで懐かしいホールマークを久々に見つけてしまった。

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Caliber 324 S IRM QA LU

直径:30mm 厚み:5.32mm 部品点数:355個 石数:36個 受け:10枚 
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動 
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから
PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾

2017年12月20日現在
5146J-001 お問い合わせください。その他はご予約対応となります。

(パテック フィリップ在庫管理担当 岡田)


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今年も秒読み態勢、"夢中で"駆け抜けた一年、お付き合いありがとうございました。
さて新年早々、1月末に下記展示会の開催が決まりました。皆様お気軽にお越しください。
※ご予約等不要です。

『パテック フィリップ年次カレンダー展示会』
日時:2017年1月20日(金)21日(土)22日(日) 11:00~20:00
会場:店舗2階パテック フィリップ コーナー
出品内容:年次カレンダー現行モデルのほぼフルラインナップ27点 

出展予定モデル(12月13日現在 ※変更もあります) 
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※あくまで現時点の予定で変更もあります。開催直前に確定のリストアップが出来ればと思っております。
※ほとんどがサンプル出品です。ご成約時は一部を除いて入荷をお待ちいただく事になります。
※年次カレンダー以外でご覧になりたいモデルがございましたらお早めにお問い合わせください。

2016年はパテック フィリップにとって幾つものアニバーサリーイヤーだった。まずはノーチラス発売40周年。そして年次カレンダーの発売、プラン レ ワットの新工場への移転、パテック フィリップ インターナショナル マガジンの創刊年が全て1996年だったのでそろって20周年を迎えた。
1985年から始まる複雑機械式時計復活の狼煙。1989年のブランド創立150周年を重要な通過点とし、機械式時計の新時代がスタートしたのが1996年ではないか。そしてその象徴的タイムピースが年次カレンダーであり、20年後のラインナップの充実ぶりは見事にその役割を果たしたと言える。
2016年現在の年次カレンダーコレクションは全部で34点なのでカタログ掲載モデル全209点からシンプルウオッチ(2針、3針)91点を除いた何らかの機能が付いたタイムピース118点の内29%となり、3本強に1本は年次カレンダーとなる。ちなみに永久カレンダーは2016年度にゴッソリ13点も製造中止になったが、それでも33点(ビックリ・・)もある。パテックは正にカレンダー時計王国だ。


年次カレンダ―モデルの紹介記事はコチラから




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