パテック フィリップに夢中

パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

永久カレンダー 一覧

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昨年の2016年にパテックは永久カレンダーの代表的モデルを大胆にチェンジした。37.2mm径のRef.5140(上画像)の18金モデル(プラチナ除く)を全て生産終了し、その後継機として1.8mmサイズアップさせたRef.5327(下画像)を発表。スッキリでシンプルな印象の前作に対して、時分針は武骨目なドーフィンから少し色気を感じるリーフハンドになり、アワーインデックスはバーからブレゲアラビックに変更され、ミニットインデックスも少し大振りになって受けるイメージはかなり変わった。特にホワイトゴールドバージョンは前作のあっさりしたシルバーから昨今流行りの青文字盤と同色の青ストラップの採用で完全に別物の新しい時計になっている。
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ケースサイドは現代パテックの最先端デザインが採用されている。すなわちラグにかけての横っ面の大きなえぐり込みとベゼルの逆ぞりである。このデザイン特徴がこの時計の方向性を示しており、パテックを代表する顔でもある永久カレンダーにも現代流の新しい解釈がなされたように思う。サイズの微妙なアップについてはトレンド的に少し遅い気がする方もいらっしゃるかもしれないが、元の37.2mmが充分に小さいので39mmに大き過ぎ感は全くない。厚みもバランスを取るためか約1mm弱厚くなった。
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搭載エンジンは極薄自動巻きマイクロローターのCal.240に永久モジュールを組み込んだ前作Ref.5410と全く同じである。今年40周年を迎えたこの偉大なムーブメントは、ワールドタイムや超絶クラスのセレスティアルにまで本当に幅広く長きに渡って使われている。例年バーゼルのパテックブースで展示される希少なハンドクラフトとして展示されているクロワゾネなどの装飾文字盤モデル(2針カラトラバクンロクタイプ)もほぼ全てこの極薄キャリバーが積まれている。恐らく様々な装飾による文字盤の厚みがクリア出来て秒針も不要なので最適なエンジンなのだろう。

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Ref.5140Gー001 自動巻永久カレンダー
ケース径:39.0mm ケース厚:9.71mm ラグ×美錠幅:19×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:WGRGYG 
文字盤: ロイヤルブルー サンバースト ゴールド植字ブレゲ数字インデックス
ストラップ:シャイニー(艶有)ネイビーブルーアリゲーター
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 9,520,000円(税込 10,281,600円)2017年8月現在

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Caliber 240 Q 

直径:27.5mm 厚み:3.88mm 部品点数:275個 石数:27個 受けの枚数:8枚
パワーリザーブ:最低38-最長48時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:21,600振動 
ローター:22金マイクロローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)

PATEK PHILIPPE 公式ページ 

文責:乾

在庫についてはお問い合わせください。



パテック フィリップの公式ホームページがリニューアルされた。ジャパンからの説明によれば1997年にスタートした公式ページは5回の更新がなされ今回がバージョン6。よりスマートフォン寄りで、製品をより魅力的に見せながらお気に入りモデルが検索しやすくなっている。でも残念なのは歴史が詳細な年表スタイルから非常に完結で解りやすい2本の動画(しかも英語字幕)になったことでブログ作成の参考にはしづらくなってしまった。こんな事なら全部ダウンロードしておくべきだった。幸いなことに個々の商品ページのアドレスは変更が無く過去記事のリンク切れにならなくて済んだ。でも技術解説などで一部リンクが当て外れにはなっているようだが全部は未チェック。確かに見やすくなり誰にでも取りつきやすくなった半面、突っ込んだコンテンツが少し整理されてカジュアルになった印象だ。
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さて本日のご紹介は本年新作の中でも人気急上昇の永久カレンダーRef.5320G-001。パテックのシンプル系永久カレンダー(クロノグラフ等の追加機能無し)の代表作は極薄自動巻キャリバー240ベースの三つ目タイプ。そしてフルローター自動巻キャリバー324にレトログレードデイトを組み合わせたタイプの二つ。5320Gはこのいづれでもない新規の顔ながらダブルギッシェの年次カレンダーRef.5396にはソックリ。でも年次カレンダーが無かった1960年までの機械式時計黄金時代におけるパテックの永久カレンダーと言えばこの顔に決まっていた(下画像Ref.1526)。だから凄く既視感があるしリリースにも″コンテンポラリー・ビンテージ・スタイル"と表現されている。ただ当時は無かった7時半にある昼夜表示窓や4時半のうるう年表示の便利機能が盛り込まれている。
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そしてこの新製品の特長的なラグは1945年製作のRef.2405(下画像)が参考にされた。
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ポリッシャー泣かせの3次元なラグ形状である。
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立体的なボックス型のサファイアクリスタルは文字盤周辺に全くひずみが見られない。現代ならではの高度な加工がなされたクリスタルを特殊な手法でケースにはめ込む事で完璧な視認性を確保したと聞いた。アラビアインデックスもいにしえのRef.1526同様に立体的かつ正対書体の植字タイプで蓄光塗料を塗り込んで実用性を高めている。暖か味のあるクリーム色文字盤はラッカー仕様ながら記憶にない新色で今年の新作ミニットリピーターRef.50785178のエナメル仕様のクリームと酷似している。インデックスを含めダイアルはビンテージ感を非常に意識したカラーリングとなっている。

さて、このモデルの最大の魅力はその価格設定ではないかと思う。税別902万円(税込9,741,600円)はパテック永久カレンダー中で最もこなれた価格である。現行モデルではRef.5139Gの税別926万円より20万以上お求めやすい。共通のCal.324ベースのレトログラード永久Ref.5496Rが約20万高の税別927万なのだけれどもオーソドックスなクンロクケース。それに対して5320の凝ったラグを持つケースは横から見ても充分に高級感があるし文字盤・サファイアクリスタルも完成度が高い。少々不思議なこの値付け、そりゃ人気モデルになりますよ!
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Ref.5320Gー001 自動巻永久カレンダー
ケース径:40mm ケース厚:11.13mm ラグ×美錠幅:20×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:WGのみ 
文字盤: クリーム ラッカー 蓄光塗料塗布ゴールド植字インデックス
ストラップ:シャイニー(艶有)チョコレートブラウンアリゲーター
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 9,020,000円(税込 9,741,600円)2017年8月現在

Caliber 324 S Q

直径:32mm 厚み:4.97mm 部品点数:367個 石数:29個
パワーリザーブ:最低35時間~最大45時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:28,800振動
ローター:21金ローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)

パテック社の製品リリース
PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾



店頭に中々在庫が持てないグランドコンプリケーションクラス。皆さんご存知だとは思うけれど時価(価格表でPrice on request表示のもの)となっているモデルは100%客注対応でほぼ受注生産に近く、サンプルすら日本には常備されていない。価格設定されているモデルでも生産数が極端に少なくて人気の高い数モデルについては、ある程度の購買実績を積み上げて、手続きを経ないと購入できない。例えばワールドタイムクロワゾネモデルRef.5131や永久カレンダースプリットセコンドクロノグラフRef.5204などがそれにあたり、もちろん在庫することは不可能だ。これら特別なタイムピースは撮影のチャンスもまず無いし、手に取ってじっくり見る事すら叶わないので、掘り下げたご紹介も難しい。このように閉鎖的とも見える現在の販売手法には批判的なご意見もあるが、あくまで個人的とお断りして色んな意味で″仕方がない"と思う部分と下駄履き絶対お断りというメゾン系ブランドが時計業界に一つ位はあっても良いように思っている。
結局グラコンで在庫したり紹介出来たりするのは永久カレンダーか今回紹介の永久カレンダークロノグラフあたりに限られてしまう。それでも前者が1,000万円前後、後者は約1800万円なので気軽にストックは出来る代物ではない。今回も展示会にやってきたサンプルをドタバタと撮影した。
以前にも書いたがパテックを代表する顔はたくさんあるが、手巻きの永久カレンダークロノグラフもその一つだと思う。パテック フィリップ マガジン各号のオークションニュースでは常連のように出品が多い。

まずシリーズ生産された最初の永久カレンダークロノグラフモデルは1941年~1951年(たぶん?)に281個製作されたRef.1518。画像は1943年製作のタイムピースで極めて希少性が高くイエローゴールドの時計としてのオークションレコードCHF6,259,000(=約7億千3百万円余り)で2010年にジュネーブで落札されている。
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ちなみに昨年11月に腕時計の世界最高落札価格は更新されている。これまたRef.1518(下)で、わずか4個体しか確認されていないステンレススチール製である。価格はCHF11,002,000(約12億5400万円余り)ヴィンテージウオッチの価値においては、希少性が材質や機能性をしばしば凌駕するようだ。尚、それまでのレコードホルダーはやはりパテック。ただしヴィンテージではなく2015年にオンリーウォッチ・チャリティー・オークションの為に1点製作されたやはりステンレス仕様のRef.5016Aだった。パテックだけがパテックを超えてゆく状態はいつまで続くのやら・・
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1951年以降は1518と同じレマニアのキャリバー13'''を搭載したRef.2499が登場した。インデックスはアラビア数字からバーになり、6時のカレンダーサークルが力強く大き目になった。2499は85年まで34年間の長きにわたって製作された。生産終了時には記念のプラチナ仕様が2個だけ1987年に製作され、1989年にパテック フィリップ創業150周年にオークション出品された。当時の落札価格がCHF24万(=約2,736万円)だったが2012年に14倍の価格CHF344万(=3億9千万円強)で落札されたのは著名なロックギタリストのエリック・クラプトンが長期間所有していたからである。尚、残るもう一つのプラチナモデルはパテック社のミュージアムピースとして収蔵されている。

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1986年からはレマニアの新しいクロノグラフキャリバーCH27-70系を採用したRef.3970がスタートした。それまでのCal.13'''と異なりうるう年表示と24時間表示がインダイアルに追加された。そんなに古いものではないのに画像が荒くて恐縮です。
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Ref.3970は18年間のロングセラーの後、2004年に後継機種Ref.5970にバトンを渡す。キャリバーCH27-70Qはヌーベルレマニアエボーシュの最後のエンジンとしてそのまま引き継がれたが、ケース形状についてはクラシカルとモダンの融合への挑戦がなされた。まずウイングレットと呼ばれる翼を模した段差付きのラグ形状は1942年発表のRef.1561からインスパイアされたとある。またクロノグラフプッシャー形状も華奢なラウンドから1518時代に採用が多かった少し武骨で大振りなスクエアボタンとなった。ボタン上下面のサテン仕上げが実に渋い。それらとは裏腹に内反りしたベゼルは知る限り2000年代になってからチャレンジングなモデルに共通して採用されている現代パテックの特徴的なデザインである。
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そして2011年、今回紹介のRef. 5270がようやく登場となる。このモデルチェンジではウイングレットラグやコンケーブベゼル等のケースデザインが5970からほぼ継承されたが、エンジンはパテック初の完全自社設計製造のマニュファクチュール度100%の新開発手巻きクロノグラフCal.CH29-535をベースとして永久カレンダーモジュールが組み込まれて搭載された。新キャリバーはポストレマニア時代を背負う自社開発クロノキャリバー3部作の最終発表の集大成キャリバーとして高い完成度を有していると思われる。新エンジンよって文字盤には若干の変更が加えらている。3時と9時のインダイアルがセンター針と横一線ではなくて少し6時側方向に下がった事で、4時のインデックスが歴代モデルで採用されていた短めのバーからピラミッドになった。うるう年が3時の指針から4時半の小窓の数字表示となり、24時間表示も9時の指針から7時半の窓表示された。結果的にインダイアルがすっきりし、視認性が格段に向上した。
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現行のRef.5270の詳細。まずウイングレットラグ。サンプルなので小キズや埃はご勘弁と言う事で・・
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サイドは当然それなりの貫禄。と言っても12.4mmはマザーキャリバーCH29-535PSを積んだRef. 5170(10.9mm厚)に加えること1.5mmで、ムーブメントの厚さ比較でも1.65mm差となっている。ただラグも含めてグラマラスなケースデザインからは数字以上の存在感を受ける。
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スクリュー(捻じ込み)構造のトランスペアレンシイのケースバックからは機械式時計一番の男前?正統派手巻きクロノグラフが堪能できる。各プッシャーと連動して正確無比に動作するレバー類のパフォーマンスは見飽きる事が無い。
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ご多聞に漏れずRef. 2499時代に迎えたスイス機械式時計暗黒時代1960年~80年代前半にはかなり生産数が絞られたようだが、1941年以来絶えることなく生産され続けているパテックの永久カレンダークロノグラフ。日常的に愛用されるシンプルな時刻表示機能に特化した腕時計がその時々の時代背景で様々な表情の流行り廃りを経験するのとは対照的に、贅沢かつ趣味性が強く蒐集指向もある為なのか殆ど顔が変わらずに脈々と作り続けられている永久カレンダークロノはやっぱり安心してお勧めできるパテック フィリップの代表格だと思う。

Ref.5270R-001

ケース径:41mm ケース厚:12.4mm ラグ×美錠幅:21×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:RGのみ
文字盤:シルバーリィ オパーリン、ゴールド植字バーインデックス
ストラップ:手縫いマット(艶無)・ダークブラウン・アリゲーター 
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 17,920,000円(税込 19,353,600円)2017年8月現在

Caliber CH 29-535 PS Q:手巻クロノグラフ永久カレンダームーブメント
瞬時運針式30分計、昼夜表示、コラムホイール搭載
直径:32mm 厚み:7mm 部品点数:456個 石数:33個 
パワーリザーブ:最低65時間(クロノグラフ非作動時)クロノグラフ作動中は58時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:ブレゲ巻上ヒゲ
振動数:28,800振動

PATEK PHILIPPE 公式ページ 

2017年9月12日現在 ご予約対応となります。

文責:乾

Patek Philippe Internaional Magazine Vol.Ⅱ No.5 P.66 VolⅢ No.3 P.68 No.8 P.70 Vol.Ⅳ No.3 P.68
Wristwataches Martin Huber & Alan Banbery P.305

時計選びで最も重要なのは、見かけだと思っている。そして人から見られた時の見え感も大事ながら自分自身で見る腕元上での見え方が何よりも大事だと思う。十年、二十年と見続けても惚れ惚れする見かけが維持されていると想像出来るかにかかっている。もちろん昨今、幾多のブランドから"今の一瞬"を切り取った尖がったトレンディなタイムピースも発表されている。たった数年後でさえ陳腐化するリスクと背中合わせで腕にする勇気・豪気が無ければ絶対に手が出せない飛び道具。車に例えればランボルギーニかブガッティ。良くも悪くも刹那を生きる潔さがたまらない魅力なんだろうと思う。
パテック フィリップは対極にある。これは良し悪しでなくブランドはそれぞれの哲学を貫こうとしているだけだ。ただパテックが他ブランドと比べた時に高次元でそれを実現できている最大の理由は"メゾン"であることに尽きる。それも形だけの傀儡メゾンではなく100%自己ファミリー資本というバックボーンが無ければ実現不可能だろう。

今回の紹介モデルはパテックを代表する機能である永久カレンダー。既に同じ機械を搭載したRef.5940J、Ref.5140Pを紹介済みなので画像中心のご紹介。で、なんでしつこくこのモデルか?単純に見かけ。さすがに容易に買える価格帯ではないのだが、個人的には現行パテック永久ラインナップにあって一押しの男前モデル。2番目は2016新作として発表されたRef.5140P-017。ただし気を付けないといけないのはデザインに多少の緩さがあるのがパテックの良さ、それがT,P,O,をあまり選ばず着けられる長所に繋がっている。
ところが時計は男前になればなるほどドレスコードが正装に寄りがちで巾も狭くなって来る。特徴的な"Clous de Paris"(クルドパリ 仏語 意:パリの爪または鋲釘、英語表現では"hobnail pattern(ホブネイルパターン)"で靴底用の鋲釘文様のベゼル装飾を有するファミリー(Ref.5116、5119、5120)には全てその傾向があるのだが、なぜか特にこのRef.5139に強く感じてしまう。三つ目玉のコンプリ顔なのでドレス系と言うよりゼンマイ系でジャケパンぐらいは許して貰いたいが、シックかつドレッシイな濃色系スーツと合わせて夕刻以降のデートや会食にお供をさせたい一本だ。時計の格からしてスーツは最低でエルメネジルド ゼニア、本来はジョルジョ アルマーニかブリオーニクラスを合わせるのかナァ!
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銘キャリバーCal.240に組み込まれた永久カレンダーモジュールは現代パテックの黄金コンビで、ともかく薄い仕上がりを実現している。
ちょうど9時位置には曜日調整ボタンがある。
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そして12時側には左から月(閏年サイクルも含めて)調整ボタン、右側は日付調整となる。
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反対の6時側センターのボタンでムーンフェイズ(月齢)を調整する。
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以前にも書いたが欧米での大振りモデルへの要望から、今年は長らく永久カレンダーの主役定番モデルであったRef.5140(径37.2mm)がプラチナ以外全て生産中止になり、少し大ぶりな後継定番としてRef.5327(径39.0mm)が発表された。Ref.5139はその中間の38mm径で、個人的にはこのサイズ感が大層気に入っている。尚価格はRef.5140G(生産中止)と同じで新作Ref.5327Gより税別で30万弱お手頃となっている。
初出は2008年に白文字盤でデビューしたが、1年で生産中止となり現行の黒ダイアルに切り替わって既に7年はロングセラーな二枚目モデルである。

Ref.5139Gー010 自動巻永久カレンダー
ケース径:38.0mm ケース厚:8.7mm ラグ×美錠幅:20×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:WGのみ 
文字盤: ブラック ラッカー ゴールド植字インデックス
ストラップ:シャイニー(艶有)ブラックアリゲーター
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
価格:税別 9,540,000円(税込 10,303,200円)2015年7月現在

Caliber 240 Q 

直径:27.5mm 厚み:3.88mm 部品点数:275個 石数:27個 受けの枚数:8枚
パワーリザーブ:最低38-最長48時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:21,600振動 
ローター:22金マイクロローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから
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上が1985年製、下は41年後のCal.240。一見殆ど変化無し、原設計完成度の高さに脱帽!
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PATEK PHILIPPE 公式ページ 

文責:乾

2016年8月5日現在
Ref.5139G-010 店頭在庫有ります
(パテック フィリップ在庫管理担当 岡田)

『第一回パテック フィリップ展』のご案内
お盆真最中8月11日(木・山の日)~15日(月)に当店初の『パテック フィリップ展』を開催いたします。
展示会期間中の土日13日14日の両日午後2時から「パテックフィリップに夢中」と題してライブトークイベントを実施いたします。正規輸入元のパテック フィリップ ジャパンからの特別ゲストを迎えて、突っ込みどころ満載のパテック フィリップの謎に乾はじめ当店スタッフががぶり寄ってゆきます。参加ご希望の場合は席(※本音は寄集めの椅子の都合で)に限りがありますので案内状送付希望を下記からいただき申し込み用紙にお名前等ご記入の上、FAX・お電話にてお申込み下さい。
また今年度の新製品はパテック社の方針で展示が出来ません。ただ事前予約いただければ個別にご紹介が可能です。詳しくはコチラ『パテック フィリップ展』からご覧ください。

永久カレンダーはパテック フィリップの定番商品である。まあ他にも定番は一杯有りすぎるが・・
昨今は年次カレンダーがその人気の高まりと共にカレンダー系看板商品の座を脅かそうとしている。そんな中で2016年の今年、永久カレンダーラインナップに大胆な見直しが行われた。
主力のラウンドケースRef.5140とクッションケースのRef.5940で5型整理、1型追加。日付がレトログラードするセンターセコンドタイプ6型の内、2型が文字盤変更や素材変更を受けた。ニューフェースとして少し大ぶりでモダンなラウンドケースのRef.5327が3色発表され、昨年14型あった永久カレンダー(他の複雑機構が無い)は、選手交代しながら今年度13モデルとなった。他の高級ブランドでは一番多いAPでも7モデル、バシュロンやブレゲ等それ以外では数モデルしか無い。パテックの充実ぶりは突出している。
バーゼル商談時のヒアリングでは欧米は新しい39mm径の新型5327が人気で、日本は逆に小ぶりな従来の37.2mmのRef.5140及び5940の大量ディスコンが惜しまれ、貴重なプラチナモデルの追加ダイアルが好評だったらしい。確かにチャコールグレーサンバーストと命名された新文字盤には得も言われぬ魅力を感じた。

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しかし、首の皮一枚で残留した上のRef.5140P-013エボニーブラックのダイヤモデルには捨てがたい魅力がある。まずパテックはレディスも含めてコレクション全体でダイヤインデックスが殆ど無い。メンズに限れば2型(52975298)あるがどちらもベゼルがダイヤであり、純粋なインデックスダイヤのみは、意外な事に2014年発表のこのモデルだけである。
で、この10個のプリンセスダイヤと12時位置のバゲットダイヤ2個のお値段がジェムセット代含めて、計算上でたったの税込216,000円なのである。パテックのダイヤモンドはクラリティーがIF(インターナリィフローレス:内部無傷)以上でカラーはG以上、カットもベリーグッド以上に厳選されているので、これはお買い得と言わざるを得ない。小ぶりなケース直径は女性の腕にも充分乗っかるだろう。

永久カレンダーに関しては既に一度Ref.5940で取り上げ、その輝かしい生い立ち始め一通り紹介済みであるので、本稿ではその際紹介が手薄であった1930年代から現代に至る中での記念碑的タイムピースに関して文字盤デザインを切り口として見てゆきたい。
まず最初が1937年発表のRef.96(No.860 182:下画像)は日付が一箇月でレトログラードする機構を備えており現行の永久ラインナップにも多数この顔があるが、クンロクの系譜に連なるRef.5496(2011年にプラチナで発表)がその遺伝子を最も強く受け継いでいる。
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そしてパテックの永久カレンダー腕時計史上の最も代表的な顔であるダブルギッシェスタイルの元祖が1941年誕生のRef.1526(下画像)である。このモデルはパテックで初めて"シリーズ生産"された永久カレンダーでもある。この顔は後述の1985年に永久カレンダーの新時代を切り開く事になるRef.3940が登場するまで、クォーツショックによるスイス機械式時計の暗黒時代をも乗り越えて40年以上も採用され続けるアイコニックフェースとなった。その貴重なデザイン遺伝子は実用カレンダーの大黒柱である年次カレンダーのRef.5396に脈々と息づいている。尚、初代Ref.1526はブレゲ数字ではない正対書体のアラビア数字インデックスが12,2,4,8,10時に植字されており、今年5396にブレゲインデックスで文字盤追加されたRGWGの原点とも取れるが、両者の印象はかなり異なる。
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スイスの高級機械式時計復活の狼煙とも言える極薄型自動巻き永久カレンダーが1985年発表のRef.3940である。搭載キャリバーは1977年にわずか6ヶ月で開発された22金偏心マイクロローター採用のベースムーブ厚2.53mmのCal.240。
ダイアルデザインはクラシックテイストながら意外にも過去のアーカイブに依らない全く新しいオリジナルフェースが与えられた。すなわち3時位置に同軸で月と閏年、9時に同軸の曜日と24時間表示、そして6時位置には日付に加えて月齢がまとめられた三つ目玉のレイアウト。キャリバーの特性上5時のオフセット位置にしか配置出来ない秒針は省略された。
ところでチューリッヒのブランドブティックが立ち並ぶショッピングストリート"バーンホーフシュトラーセ(駅前通り)"には1760年創業の老舗時計店の"BEYER"がある。同店は1985年に創業225年(実に中途半端なアニバーサリー)の記念限定としてRef.3940の初出荷分25ピースをダブルネームに加えてパテックでは極めて稀な限定シリアルが文字盤にプリントされたユニークピースを販売している(Mov.No.770001-770025)。ちなみにNo.1(下画像)はチューリッヒの同店地下にある時計博物館に展示されている。このミュージアムは時計好きとりわけパテック愛好家には実に楽しい施設である。またコンパクトなスペースに日時計や水時計といった原始的タイムピースから機械式時計はもちろん現代の電気的時計まで順を追って展示されており初心者も楽しめるので同地を訪れられる際には是非覗かれる事をお勧めする。
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脱線から話を戻す。20年の長きに渡って製造されたRef.3940も2006年に現行のRef.5140へと移行された。ケース径は37.2mmと1.2mm拡大されたがダイアルデザインはほぼ踏襲された。これ以降Cal.240+永久カレンダーの組み合わせで派生兄弟姉妹モデルとしてクルドパリRef.5139(2008年)、クッション5940とレディス7140(共に2012年)がラインナップされた。今やパテックを代表するこの顔は今年新たにRef.5327が発表されたことから見て、鉄板顔として永久?に継続されそうだ。
昨今、有名無名を問わずETA社のエボーシュ供給制限対策、或いはそれに乗じたかのドサクサ作戦感もある自称マニュファクチュールの乱立で、様々な新しいムーブメントの百出状況にある。そんな中パテックは手巻Cal.215と極薄自動巻Cal.240に1985年から40年以上の熟成を重ねており、ダイアルデザインも本当に長寿命である。保有コレクションを陳腐化させないこのポリシーが王道であるが、歴史と重厚すぎるブランドのアーカイブを有するパテックの様なメゾンでなければその実現は困難だ。
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パテックのプラチナモデルはWGや時にはSSと見分けがつくように通常ケースの6時位置に小粒なラウンドダイヤモンドが埋められている。6時側の理由は着用しているオーナーからは視認出来ても対面する相手には見せないという奥ゆかしい紳士的な配慮からだ。ところが上画像の様にこの永久プラチナでは6時位置にムーンフェイズ調整コレクターが有ってダイヤが見当たらない。
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お恥ずかしい事に撮影するまで気付かなかったが、ケース12時側のセンターにダイア、その左には日付、右には月の各調整コレクターが配置されている。まあ文字盤のダイアを隠せないのでどちら側でも良いのだろうが・・・
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そして薄さが際立つ9時側ケースサイドセンターには曜日調整コレクターが陣取っている。

Ref.5140Pー013 自動巻永久カレンダー
ケース径:37.2mm ケース厚:8.8mm ラグ×美錠幅:19×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:PTのみ(別文字盤有) 
文字盤: エボニー ブラック サンバースト 2個のバゲットカットと10個のプリンセスカットのダイヤモンドインデックス
ストラップ:シャイニー(艶有)ブラックアリゲーター
バックル:フォールデイング(Fold-over-clasp)
裏蓋:サファイアクリスタルバックにて出荷 ノーマルケースバック付属
価格:税別 12,100,000円(税込 13,068,000円)2015年7月現在

Caliber 240 Q 

直径:27.5mm 厚み:3.88mm 部品点数:275個 石数:27個 受けの枚数:8枚
パワーリザーブ:最低38-最長48時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:21,600振動 
ローター:22金マイクロローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから
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上が1985年製、下は41年後のCal.240。一見殆ど変化無し、原設計完成度の高さに脱帽!
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ビブロ実測値(精度・振り角・ビートエラー)
文字盤上:+6~+9 298°~305° 0.0
 3時下:-3~+1 252°~263° 0.1

PATEK PHILIPPE 公式ページ 

文責:乾

Patek Philippe Internaional Magazine VolⅢ No.1 及び12
PATEK PHILIPPE GENEVE(M.HUBER & A. BANBERY)P.281、283、292、294

『第一回パテック フィリップ展』のご案内
だいぶ先になりますが今夏のお盆真最中8月11日(木・山の日)~15日(月)に当店初の『パテック フィリップ展』を実施いたします。カサブランカ流の"何か"が違う展示会イベントに出来ないかと日々無い知恵をしぼっております。是非ご期待下さい。詳細等が詰まりましたら順次ご案内申し上げます。

1985年にパテックの永久カレンダーは大きな転換点を迎えた。それまで50年弱続けられてきた伝統のダブルギッシェスタイルから針表示の三つ目インダイアルスタイルに文字盤レイアウトが大胆にチェンジされ、搭載エンジンも極薄型自動巻240Qに全面刷新されたRef.3940(下図)がデビューをした。この新世代の画期的な定番永久カレンダーの優秀な遺伝子は、30年後の現行ラインナップに忠実に受け継がれている。
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まず少し大柄な長兄Ref.5140(2006年)、もうチョット大柄でクルー・ド・パリで化粧した次兄Ref.5139(2008年)と待望の初の女系Ref.7140(2012年)までいて、全て丸顔の賑やかな家族構成となっている。
今回紹介する2012年に発表された永久カレンダーRef.5940も同じ血族ながら、唯一ラウンドではなく"TVスクリーン"とも言われる1910年~30年代にも良く採用されていたクッションケースを纏っている。
ところでパテックの現行メンズコレクションの座布団顔は希少品種で、超絶系の割剣クロノRef.5950(SS)と、割剣クロノ+永久カレンダー+ハンドエングレーブのRef.5951(Pt)のたった2モデル(いづれも時価)のみにしか採用されていない。さらにこの2モデルは年度毎に顔が一新されたりしてほぼユニークピースに近い。それほどにクッションケースの扱いは今日のパテック フィリップにとって特別なものではなかろうか。
ダイアルは優しげなリーフハンドと遺産に忠実なブレゲ数字インデックス、日付や曜日他のインダイアルを飾る書体も微妙なボリュームがあって、血統書でも付けたい様な正統パテック顔だ。
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1977年開発の極薄型自動巻キャリバー240(厚さ2.53mm)に永久カレンダーモジュールを組み込んだ240Qが3.88mm。たった1.35mmに100年が封じ込められている。ケースに収まっての8.48mmは4兄弟中で最も薄く仕上げられており、コンパクトなケース径と相まって贅肉の無いアスリート系クッションケースとなっている。
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一般的な最近の傾向としてローズ(ピンクやレッドとも)ゴールド人気が相変わらず続いている。しかしながらパテックに限って言えば、当店ではイエローの人気が高い。特にクラシックな顔のカラトラバのシンプル系で顕著である。個人的には5940に関してもその風貌からイエローが最もふさわしい色目ではないかと思っている。

Ref.5940J-001
ケース径:37.0×44.6mm ケース厚:8.48mm ラグ×美錠幅:21×16mm 
防水:3気圧
ケースバリエーション:YGの他にWG別文字盤有) 
文字盤: シルバーリィ グレインド ゴールド植字ブレゲ数字インデックス
ストラップ:マット(艶無)チョコレートブラウンアリゲーター
価格:税別 9,550,000円(税込 10,314,000円)2015年7月現在

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Caliber 240Q

直径:27.5mm 厚み:3.88mm 部品点数:275個 石数:27個 受けの枚数:8枚 
パワーリザーブ:最低38-最長48時間
テンプ:ジャイロマックス 髭ゼンマイ:Spiromax®(Silinvar®製)
振動数:21,600振動 
ローター:22金マイクロローター反時計廻り片方向巻上(裏蓋側より)
尚、スピロマックス等のパテック フィリップの革新的素材についてはコチラから

PATEK PHILIPPE 公式ページ

文責:乾

2016年3月12日現在
5940J-001    店頭在庫有ります
(パテック フィリップ在庫管理担当 岡田)

パテック フィリップを紹介する上で、絶対に外せないのが総本山とも言えるグランドコンプリケーション。これをすべて、調べてまとめてブログに書く、となれば全集にでもなりそうだが、取り敢えず店頭に在庫がある(在庫可能な?)永久カレンダーからのご紹介なんだか、自習なんだか・・・
※本日の内容は正直かなりオタク系、ご不要な方はleap(飛ばし)願います。

永久カレンダーは1795年に天才時計師ブレゲがその基本を発明したとされている。もちろん当時は懐中時計時代で、パテック初(世界初)の腕時計永久カレンダーは1925年の97975(ムーブNo?)となっている。ただこの時計は1898年9月に女性用のペンダント時計として作られ、紳士用腕時計に1925年に改造された奇妙な履歴を持っている。
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ところで愛用するブライトリングにナビタイマー1461というセミパーペチュアルウオッチがある。うるう年は超えられないので4年間=1461日修正不要という事が名前の由来。一年で一周するカムが普通の2月末を乗り切る役目を果たしているはずである。
これが永久カレンダー(perpetual calender)になると48箇月毎にやってくるうるう年のイレギュラーな2月末を乗り切るために48箇月で一周する複雑なカムがさらに組み込まれる。しかし100年に一度やってくる例外的非うるう年の2100、2200、2300年は、越えられない運命だ。
これを乗り切る為に100年で一周するカムを組込んだモダンな懐中時計(下図)を1970年代初頭にパテックは製作販売している。
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しつこいように暦(グレゴリオ暦)の例外はさらに上があって、400年に一度(前は2000年で次は2400年)はうるう年。これを超えるには400年で一回転するカム・・・
気の遠くなるような話だが、パテックはこれを1986年に特許登録し、1989年にはかの"キャリバー89(世界一複雑な時計)"に搭載して現実のものとしてしまった。正直、笑けてきますナァ。
ちなみにこれらの尋常でないオーバースペックの永久時計はTrue perpetual (secular) calendar(世紀永久カレンダー) と称されるらしい。全ては1年を365.2425日にした事に端を発した協奏曲である。
直線的に話が走りすぎたが、普通(なにが普通?)の永久カレンダー時計は非うるう年の2100年2月28日の翌日は3月にはなれないで29日になるので要修正。気づかず過ぎてしまったが15年前のミレニアムイヤーは修正無しで普通の永久が2月末を超えられた4世紀(見方によっては8世紀)に一度の希少な年だったのだ。
実機の紹介前にもう少し歴史のお勉強。1925年に腕時計デビューした永久カレンダーには現代の様にリープイヤー表示が無い。どうやら1970年に自動巻Cal.27-460Qにその表示は初めて組込まれたようだ(下図)。
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さて、現代の永久5940の取説を見ると月を送る調整プッシュボタンを押すと連動して閏年表示も進むので2015年の今年なら"3"に合わせることになる。簡単である。最大でも47回押せば良い。残りの調整ボタンは"曜日、日付、ムーンフェイズ"でボタンは合計4個ある。
ところが前世代の永久はこのボタンが一個足りない。恐ろしい事に 月送りが無い!おまけにリープの表示も無いのだ。一体どうやってカレンダーを合わせるのか?関係各方面に問い合わせた結果
「まず果てしなく日送り(最大364回ボタンプッシュ)をしまして2月27日にしてから、リューズ操作で針送りして28日の次が29日になれば閏年、ならなければ再度364回プッシュで次年度を確認。ひたすらこれを繰り返して年次確認後現在の月日に調整を致します」
仮に閏年の3月1日に、たまたま3月2日状態(不幸な事に偶然閏年の3月)の時計を渡されるとする。この場合364×4=1456回のプッシュが必要となる。ボタンの耐久性大丈夫ですか?
現実的にはカレンダー調整済み状態で納品されたはずだから、止めてしまっても、遅れている日付分進めて当日に調整すれば良いだけなので、そんなには困らなかったと思われるが・・・
参考:PATEK PHILIPPE GENEVE (M.Huber & A.Banbery)
あまりにもの長文、正直疲れましたので、実機紹介は後日に致します。

実機編(後半)につづく

※ブログ作成後に届いたオーナー向けマガジン最新号に偶然永久カレンダー特集があった。参考にして加筆しようかと迷ったが、切り口がかなり異なるのでそれはそれで別の機会に・・



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