パテック フィリップに夢中

パテック フィリップ正規取扱店「カサブランカ奈良」のブランド紹介ブログ

ユニークピース 一覧

一年おきに開催されるオンリーウオッチのオークションはパテックファンにはお馴染みで過去にもご紹介してきた。難病(デュシェンヌ型筋ジストロフィー)の研究費捻出のためにパテックフィリップを始めとする著名ブランドが特別なユニークピース(一点もの)を製作しチャリティーオークションで競られた売上が寄付されるというものだ。
欧州には古くからノブレス・オブリージュなる言葉もあり、富める者は社会貢献の義務を・・と言う土壌がある。アメリカにもドリームを成し遂げた大富豪の莫大な寄付活動は一般的である。我が国にも立派な篤志家もいらっしゃるが金額の桁が比較にならないし、時々有言不実行?の方もいらっしゃる。むしろ災害時に駆け付ける一般庶民のボランティア精神の方が世界に誇れそうである。
オンリーウオッチ以外にもパテックフィリップは1994年からジュネーブに本拠としてChildren Actionなる世界7か国で医療・教育面等での支援活動を支えるために2005年から2年または3年おきにユニークピースを作っていたようだ。公式HPを見ていて最近初めて気がついた。勉強不足甚だしい。今年度の作品は先日紹介したカラトラバパイロットトラベルタイムRef.5524ベースのチタニウム素材モデル。英文のリリースが既に6月に発表されており、5月以降ジュネーブ・香港・ニューヨークで展示下見がなされつい先日ジュネーブのオークションハウス「クリスティーズ」監修で競られ230万スイスフラン(近日レートで約2億5800万円)で落札されている。仮に定番として市販されれば4~500万円?と推測するのでまあ凄まじい。
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公式に詳細説明があるが、過去に5モデル製作実績があり、2009年のRGトゥエンティフォー4920が18万CHF(約2千万円)、2012年のYGワールドタイムクロワゾネ5131が100万CHF、2015年年次カレンダーチタニウム5396Tが100万USDと共に1億円越えでエスカレートの一途だ。
このスペシャルピース、文字盤が変わっていて真鍮に黒色のニッケル仕上げに加えて縦に極細の筋目加工が手仕事でなされている。インデックスは18金WG植字アラビアでスーパールミノバがしっかり塗布されている。時分針は酸化処理で黒くされた鉄針。その(ローカル)時針に
隠されているホーム時針はスケルトンスタイルのスティール製、秒針はアルミニウム製で白黒ラッカー仕上げとある。
ストラップはVintage black calfskinとあって、知る限りパテックのコレクションでは初めてのエイジングトレンドが採用されている。サファイアの裏スケルトンクリスタルにはチャリティーの特別モデルである刻印「Children Action 2018」がエングレーブされている。

比売品なので商品スペック等は割愛いたします。

文責:乾



Georgia on my mind(我が心のジョージア)が下手なカラオケの十八番。絶唱タイプの英語の歌なので聞かされる方はかなり心地悪いだろうなと思いつつ酔いが進むと、ついリクエストしてしてしまう。気分は完全にレイ・チャールズ・・
このジョージア州の州歌にもなっているこの名曲を、個人的にはずっとレイ・チャールズのオリジナルナンバーだと思っていた。だがウイキペディアによれば彼の生まれた1930年に作詞作曲され多くのミュージシャンにカバーされたジャズのスタンダードナンバーとある。レイ・チャールズ自身のカバーは1960年でミリオンセラーの人気を博し、1979年に州歌となり1996年の州都アトランタでのオリンピック開会式では彼が歌唱している。

最新のパテックフィリップマガジンⅣ04号巻末の連載「時計のある人生」には6~7歳の頃に緑内障で全盲になったレイ・チャールズが名声の頂点にいた1963年に時計愛好家のプロデューサーからユニークな時計をプレゼントされた逸話が取り上げられている。パテック フィリップが初めて特別製作したプラチナ製点字腕時計Ref.3482は強力なぜんまいを備える懐中時計用のムーブメントが積まれた。点字時計は時分針を指で触れるために強力なトルクパワーが必要とあり、指での判読を容易にすべくダイアルは当時としては大きな37mm直径であった。掲載イラストでは詳細は不明ながら指先で触るダイヤモンドインデックスが採用され、むき出しの文字盤を守るヒンジ付きのカバーにもダイヤモンドがセッティングされていたラグジュアリーウオッチだったようである。オリジナルのレザーストラップ仕様は彼の常時着用で後にプラチナのメタルブレスに交換されたとある。
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記事を書いているジョン・リアドン氏はレイ・チャールズの息子であるレイ・ジュニア氏に取材の機会を得て、この時計に関する様々なエピソードを文中で紹介している。一文を引用すると
「父親にとって時刻は重要でした。盲目なので、昼夜が分からなかったからです。少なくとも一時間に1回は、軽く時計を叩いてカバーを開き、文字盤の上を優しくなぞり、時計を耳に当てて、リズミカルな音を聞いて微笑みました。その音だけで父は幸せだったのです。(原文のまま)」
調べてみると今は流行りのスマートウオッチタイプの点字腕時計も作られているし、安価なクオーツの物もたくさん作られている。しかしクオーツ以前の1960年代前半にこんな贅沢でしかも実用性もある盲人用時計を常用出来た人は世界中にどれだけいたのだろう。またそのリクエストに答えたパテック社も凄いと思わざるを得ない。勝手な憶測だが恐らくパテックにとってアメリカが特別に重要なマーケットであったかの証ではないかとも思われる。
その関りはブランド創業間もない1854年のアントワーヌ・ノルベール・ド・パテック自らの初訪米にはじまる。1895年にはアメリカに代理店を設立。1900年前半にはよく知られたヘンリー・グレーブス・ジュニア氏とジェームス・ウォード・パッカード氏の超複雑系時計コレクション競争。1940年から1960年代初めにかけては生産本数の約半分がアメリカ人に販売されていた事実(PPマガジンⅣ03)。そしてパテック社による世界初のアンティーク時計展示会を1969年テキサス州ダラスで開催している。新しいところでは今夏ニューヨークで「ウオッチアート・グランド・エキジビション」の一大イベントを開催・・・
あらら、話がずいぶん脱線しましたが、今回はファンのレイ・チャールズがパテックの特殊時計を愛用していたとは、目からうろこの乾でした。

文責:乾

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