ARCHIVEを英和辞書で引くとアーカイブ(英:古文書、古文書、保管所・・)等と出てくる。実は自身でも概念を把握せぬまま日常茶飯時に気がつくと使っている事が多い。年甲斐もない知ったかぶりほどぶざま極まりないと自覚しているのだが・・
しかし、日本の辞書を引くと(重要記録を保存・活用し、未来に伝達することをいう。日本では一般的に書庫保存記録と訳されることが多い)とある。
さてパテック フィリップにおけるアーカイブも後者の意味合いが強いように思う。他ブランドでは対応している例を聞かないが、過去の販売履歴をジュネーブで一元管理しているパテック フィリップでは有料でこの台帳(Archive)の抄本?(Extract)を発行している。何らかの理由で手元にやってきた個体の品番、キャリバー、ケースNo.とムーブNo. 製造年度と販売の年度と月、さらにケースとストラップ(ブレスレット)の素材を確認する事が出来る。まずまず本物か否かの証明にはなるが、さすがに今現在の時計のコンディションや構成部品、素材の信憑性までは責任の範疇ではない。
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画像は昨年秋に当店に発行依頼のあったお父様から譲り受けられた時計のアーカイブ。ご了解を得てスキャンさせて頂いたが固有番号はダミーである。1969年製の手巻きカラトラバで18金イエローゴールド製ケースとブレス。
発行手数料は税別13,000円で9月頭に預かって2か月弱期間を要した。この個体はスイスまで行かずに東京のパテックのオフィスで申請用の画像撮影等がなされている。このシステムどこまで知られているのか良くわからないのでご紹介をした。ご希望が有ればどうぞお持ち込み下さい。
2019/6/17追記:2018年11月から価格改定され、税別19,000円となった。約1.5倍はパテックには珍しい大幅値上げだ。